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報連相ができない部下に共通する特徴とは?

2017年11月20日更新

報連相ができない部下に共通する特徴とは?

なぜ職場には「報連相ができない部下」が生まれてしまうのでしょうか。そして、彼らにはどのような特徴があるのでしょうか。

報連相ができない部下には『3つの視点』が欠けている

報連相のセミナーなどを行うと、上司と呼ばれる立場の人々から「職場の部下の報連相」についての悩み相談をよく受けます。そして「報連相ができない部下」には共通点があることに気づかされます。今回は、その共通点の核心ともいえる3つの特徴をご紹介します。

その3つの特徴とは、「報連相ができない部下」は『相手の視点』が欠けている、『自己の視点』が欠けている、『目的の視点』が欠けている、という特徴です。彼らが仕事を行う際に、いずれか1つ以上の視点が必ず欠けているのです。日本報連相センターでは、これらの視点を『3つの視点』と呼んでいます。

今回は、この『3つの視点』のうち、『相手の視点』について、解説をしていきたいと思います。

報連相の3つの視点

(この図では、相手の視点は『環境(例えば相手)』と表記しています。自己の仕事における「環境」には、自然環境、政治・経済的環境、地理的環境、などいろいろありますが、報連相ですから『環境≒相手』として説明しています)

自分の仕事に関わる人々の存在を意識しているか?~相手の視点(1)

報連相に欠かせないものの一つに、相手の存在があります。報連相は、仕事上「情報の共有化」が必要な『相手』がいるからこそ、していることです。その『相手』は、ともに働く上司や同僚や部下に限らず、他部署の人々や協力業者やお客様など、自分の受け持つ仕事に関わる、社内外のすべての人々のことです。

たとえば、『相手の視点』が欠けている人は、自分の受け持っている仕事の進捗状況を「把握する必要がある上司の存在」や「気にかけている関係者の存在」を、しっかりと把握・認識できていません。もし把握できていたとしても、その人々の視点に立って考えるまでには至っていません。

仕事ができる人は、自分の仕事の進捗状況を必要としている人々(もしくは、気にかけている人々 など)は誰なのか、そしてその人々はなぜ「自分の仕事の状況」を「知りたがっているのか」を理解しています。

以前、ある報連相研修の受講者で「中間報告はなぜ必要か?」という質問に対し「中間報告が必要なのは、指示した上司も(忙しくて)ちょいちょい忘れてしまいますので、思い出してもらうために必要です」と答えた人がいました。

相手が不安に駆られて「どうなっているの?」と聞く前に、ひと言自分から「〇〇の件は、こうなっています」と、伝えることは相手に対して安心と信頼を与えます。

相手(上司)の視点に立って考えて、上司に安心してもらうための報連相。まさに、できる部下の自立的な報連相ではないでしょうか。

「相手の好みに応じた報連相」をしているか?~相手の視点(2)

さらに、仕事ができる人は「相手の好みに応じた報連相」をしています。たとえば、Aさんに対しての良い報告の仕方が、Bさんに対しては悪い報告になることがあります。

ビジネスマナーやこれまでの報連相では、5W1Hは報連相の基本として重要視されてきましたが、相手が3Wだけを求めている場合には、やはり3Wが良い報告の仕方です。

たとえば、書面やメールでのやり取りを好む人がいます。その一方で、口頭でのやり取りを好む人もいます。それは、相手の仕事の進め方(ワークスタイル)や、その人の個性(パーソナリティ)によるところもありますし、それぞれの報連相のやり方にも一長一短がありますので、一概に「報連相は書面でのやり取りの方が正確なやり取りが残せて正しい」とか「いや、口頭ベースでのやり取りの方が速度感もあり柔軟に対応できてよい」と、「正しい」「間違い」で言い切れるものでもありません。

仕事ができる人の報連相は、このような相手の好みの違いに応じて、自らの報連相のやり方を柔軟に変更しているのです。

報連相の仕方を固定させて良いはずがありません。その報連相が良いか悪いかは相手が決めることでもあるのです。

次回は、報連相ができない部下の特徴である『自己の視点』について触れていきたいと思います。

DVDケーススタディで学ぶ報連相の基本

通信教育 仕事ができる人の「報連相」実践コース

延堂溝壑(えんどう こうがく)
本名、延堂良実(えんどう りょうま)。溝壑は雅号・ペンネーム。一般社団法人日本報連相センター代表。ブライトフィート代表。成長哲学創唱者。主な著書に『成長哲学講話集(1~3巻)』『成長哲学随感録』『成長哲学対談録』(すべてブライトフィート)、『真・報連相で職場が変わる』(共著・新生出版)、通信講座『仕事ができる人の「報連相」実践コース』(PHP研究所) など。

なお、本稿は糸藤正士氏に著作権のある『真・報連相』を、著作権者の承認を得て使用している。

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