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人事部長の3つの質問が社員のやる気を高める

人事部長の3つの質問が社員のやる気を高める

(2019年6月10日更新)

 
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人事部長の投げかける質問は、職場の雰囲気を変えていきます。社員のやる気が高まる質問を心がけ、職場のムードを好転させていきたいものです。

 

部下に自分の問題点を尋ねる

仕事で何か問題が発生し、部下に自分の改善点を尋ねる場合を考えてみましょう。

質問はその仕方によって、どのように部下が考えるのかの「方向性」が変わってきます。「君はどう思うか?」という漠然とした質問ですと、その後の会話はどの方向にいくのかわかりません。また、質問者が答えをコントロールすることができません。

「自分の問題点をどう思うか?」という形にしますと、具体的に考えが方向性を持ちます。もちろん、自分の問題を見つめることは大切です。ただ楽天的なだけでは仕事には不適切なこともあります。しかし、それでは部下の思考は過去に向きます。人事部長としては、できるなら未来に向ける質問をしたいものです。

 

未来に目を向けさせる質問

では、どのような質問ですと、考え方の方向が未来に向かうでしょうか。それは、問題点という聞き方ではなく、改善点を真っ先に質問することです。つまり、このようにしたらうまくいったとか、今後成功するには何をどのように改善したらいいと思うかを聞くのです。

どのようにして失敗したのかという問題点を考えさせるのではなく、人事部長としてはどのように改善していけば成功できるのかという将来に目を向けさせる質問をしていくのが大切なのです。さらに、具体的に詳しく考えてみましょう。

 

質問一つでムードメーカーになれる

当然、あなたは自分の部署、さらにはあなたが接する社内の人にはムードメーカーであることが好ましいでしょう。といっても、何も大きな声を出したり、やたらに元気に動き回ったりする必要はありません。身体的に疲れてしまうようなムードづくりというのは、少なくとも一定のキャリアを経た人事部長のやり方としては不適切です。

ムードというのは、何も声の大きさや、いたずらに動き回ることで高めていくのではありません。深く考えて、考えの方向性が変われば良いのです。

もっと冷静に落ち着いて、上手な質問をすることで、仕事にチャレンジしていこうというムードを作ることができます。それは、質問によってメンバーの醸し出す職場の雰囲気といって良いのです。

 

人事部長が投げかけたい3つの質問

そこで、次の3つの質問を、自分の部署でも、社内で接する人にも積極的に投げかけてみてはいかがでしょうか。

 

(1)「どうしたら、よくなると思う?」

これは個人であっても、チームであっても同じように質問をしていくのです。仮に仕事でミスがあったり、失敗したりしていても、そこにスポットをあてません。「頑張るぞ!」と大声を出させて、一時的に気分を高揚させる必要もありません。効果がゼロとは言いませんが。それよりも、「どうしたらよくなるか?」と打開策を考えさせた方が、ずっと考えは前向きになれます。もちろん、「なんで失敗したんだ?」などと言うのは逆効果です。

 

(2)「誰と組めば自分の能力がさらに活かせると思うか?」

もしも自分の能力を自分でつかむことができる人間なら、さらに自分の弱みも自覚しているものです。その場合は、自分が組めば弱みが補える人を見つけているものです。はっきりはわかっていなくても、少なくとも協力すれば仕事力が発揮できる人を知っているものです。

仮にそこまで自覚がなくても、彼は自分にないコミュニケーション能力があるとか、行動力があるとか。人事部長としてのあなたの質問によって考えるでしょう。それが、ムードを生む原動力なのです。

 

(3)「一番自信のある仕事上の能力は?」

こんな質問をされたなら、真剣に自分の強みに目を向けるものです。これは、職場の雰囲気を盛り上げることにつながります。人事部長のあなたの質問は重いのです。ガンバレと周囲で騒ぐよりも、問題点を考えさせるよりも、人事部長が社員に、自信のある能力について考えさせることによって、社内のムードが明らかに変わるのです。当然、その場で急に変わるものではありませんが。やがて、あなたが来て質問をすると職場のムードが好転していくことに皆が気付くようになるでしょう。

 

あなたは、特にムードメーカーになろうとは思わなくて良いのです。

(1)よくなるにはどうしたらいいかを考えさせる

(2)誰と組めば自分の力がさらに発揮できるか考えさせる

(3)自信のある能力に目を向けさせる

この三つの質問を繰り返していくことで、社内のムードが高まっていくのです。

 

人事部長は自分から質問を始める

質問は、話す・聞くとの間を取り持つ潤滑油のようなものだと私は考えています。

そして、人間関係のまだ深くならないうちは、挨拶や軽く同意をもとめる形も、広義の質問に入るのです。

たとえば「今日は暑いね?」というのも、挨拶でもありますが、質問でもあります。そこからスタートして、本当に知りたいことを質問したり、相手のやる気を高めたり、話すことと聞くことをつないでゆくのです。

そこで、いつでも人事部長のあなたから質問のスタートを切って欲しいと思います。それは、どんな相手であっても、「君と親しくなりたい」「もっとよく知りたい」というあなたからのメッセージとして伝わります。相手に何の興味もなければ、そもそも質問はしないのです。

まずは、あなたから質問の口火を切ることをしてみましょう。それは、コミュニケーションの基本をあなたが周囲に示していくことと同義なのです。

 


 

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松本幸夫(まつもと・ゆきお)

人材育成コンサルタント。1958年、東京生まれ。「最短でできる人をつくるプロ」として、最前線を走り続けている。マスコミや流通、通信、製薬、保険、電気、金融、食品といった業界で指導を行い、営業をはじめとするあらゆる職種のプロを育成することに定評がある。自らスピード仕事術を実践。年間220回の研修、講演活動を行い、そのリピート率は92%を超える。NHKなどのテレビ出演も精力的にこなす。ベストセラーとなった『とにかく短時間で仕事をする!コツ』(スバル舎)、『仕事が10倍速くなるすごい!法』(三笠書房)、最新刊『仕事のできる人が絶対やらない質問の仕方』(日本実業出版社)など著書は220冊を超える。


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