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Let Yourself Shine~樋口美穂子(LYSフィギュアスケートクラブ代表)

2022年11月28日更新

Let Yourself Shine~樋口美穂子(LYSフィギュアスケートクラブ代表)

フィギュアスケート男子の宇野昌磨選手をはじめ、数多くのトップスケーターを育ててきた樋口美穂子氏。今春、長年コーチを務めたクラブから独立し、大きな話題を呼んだ。新クラブ立ち上げのきっかけと、その指導哲学を聞いた。

INDEX

樋口美穂子 Mihoko Higuchi
LYSフィギュアスケートクラブ代表/フィギュアスケートコーチ兼振付師
1969年生まれ。愛知県出身。幼少期よりフィギュアスケートを始め、1981年全日本ジュニア選手権2位、全日本選手権出場などの成績を残す。20歳で現役を引退後、コーチの道へ。グランプリ東海フィギュアスケーティングクラブで山田満知子コーチのアシスタントを務め、中野友加里、浅田真央、村上佳菜子、宇野昌磨など、数多くの選手を育てる。今年3月、LYSフィギュアスケートクラブを設立し、代表に就任。

選手の個性を輝かせたい

約30年間コーチを務めたグランプリ東海から独立し、新たなクラブを立ち上げました。
きっかけの一つは50歳を超え、残りのコーチ人生って意外と短いんだなと感じたこと。では何を一番やりたいんだろうと考えたとき、「選手が小さいときから教えたい」という思いが湧いてきました。グランプリ東海でのコーチ業は本当に充実していましたが、近年はトップ選手の指導が中心で、小さい子どもたちには十分に関われていなかったんです。 新たなクラブの名前「LYS」は、「Let Yourself Shine」の頭文字をとったもの。「あなたらしく輝いて」という思いを込めてつけました。

試合での順位といった結果はもちろんとても重要ですし、選手も当然それを求めます。でも結果にこだわるあまり、自分らしさを見失ってしまうことも少なくありません。
一方で、その選手ならではの個性や魅力があり、試合での順位にかかわらず、演技を何度も観たくなるような選手もいますよね。LYSではそういう選手をぜひ育てていきたいと考えています。

失敗を通して自分で学ぶ機会を奪わない

ではどうすれば、そうした選手を育てていけるか。今パッと頭に浮かんだのは「忍耐」という言葉です。
数多くの選手を見てきたので、その子どもがどんな失敗をしそうかはたいていわかります。でも、こちらが手や口を出しすぎてしまうと、本人が「失敗を通して自分で学ぶ」という貴重な機会を奪ってしまう。
本人はもちろん失敗したくないですし、こちらも心情的には失敗してほしくありません。だからついすぐに手を差し伸べたくなってしまうのですが、そこはぐっと我慢。いま手を差し伸べるべきなのか、それとも様子を見るべきなのか、いつも頭をフル回転させて考えています。

現状に満足せず、自分を変化させ続ける

他にコーチとして意識していることは、「自分らしく」あることでしょうか。自分の気持ちを偽ってしまうと、私の言葉がウソっぽく聞こえてしまうと思うんです。だから、選手やご両親と考えが合わないことであっても、「私はこう思う」とはっきり伝えるようにしています。

もう一つは、現状に満足せず、自分を変化させ続けること。独立にあたっては不安もありました。でも、コーチが新たなことに挑戦していなかったら、選手に「現状維持ではダメ」と言っても説得力がないですよね。選手は指導者のことを本当によく見ているもの。私自身が何より成長を続けていかなければと思っています。だから常に日々勉強です。

※写真:積 紫乃
※月刊誌「THE21」2022年11月号掲載「私の人財育成論」より転載

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