自ら考え行動する人材を育む新入社員研修～株式会社サンコウ・トータル・サービス様

2025年10月20日更新

貨物検査業務のパイオニアとして、成田国際空港での検査業務を航空会社から請け負っている株式会社サンコウ・トータル・サービス様。人材開発のご責任者である富永麻衣子様（取締役管理部長）に、新入社員教育をはじめ、人材開発に関する考え方や取り組みをお聞きしました。

松下幸之助氏の理念を学んでもらいたい

当社では、2022年から、大学卒の新入社員を対象に、PHP公開セミナー「新入社員研修」を活用しています。
その理由は、やはり、松下幸之助氏の理念をベースにして研修プログラムが構築されているということです。
松下幸之助氏は生前、「社員稼業」という話をされていたと聞いています。たとえ組織で働く一社員の立場であっても、社員という稼業、つまり自分自身という一つの独立した事業体の経営者であるという一段高い意識を持って、主体的に仕事に取り組むことが大切だという考え方です。
この「社員稼業」をかみ砕いて、当社でも「自分で考えて行動できる人になってほしい」と新入社員に伝えています。

言われた仕事をしてお給料をもらう――そうした意識で働いていては、本人の成長にはつながりません。一人ひとりが働く意義を考え、仕事を通じて成長し、成長させてもらっていることに感謝できるようになる。そして、働くことが会社の発展につながり、それが社会への還元になっていくと認識できる。学生から社会人へと立場が変わる節目に、「何のために働くのか」という根源的な問いに向き合い、仕事をするうえで根幹となるこうした考え方を身につけることは、これからの社員の人生において、とても大切なことだと思うのです。

「サンコウさんの新入社員は、やっぱり違うよね」という言葉

お客様から「サンコウさんの新入社員は、やっぱり違うよね」というお褒めの言葉をいただくことがあります。
こうしたお客様の声は、私たちにとって何よりもありがたいものです。お客様が何を求めておられるのか、何か仕事に付加価値をつけることができないか、それを一人ひとりが考えて動けていることが、こうしたお褒めの言葉につながっているのではないかと思います。

たとえば、当社の入社2年目の社員は、経験は浅いながらもチームのリーダーとしての役割を担ってくれています。現場のスタッフや仕事全体を考えた発言や行動ができており、「自分がこの現場を任されている」という自覚をもって動いてくれています。
また、社員一人ひとりの役割は違いますが、自分さえよければいいという考え方をする人は一人もいません。「自分がどのように動けばみんなの役に立つか」を意識して行動しているのです。これは当社の「誠実・信頼・奉仕」の企業理念に基づいた行動指針が浸透しているからであり、社員教育の一つの成果であると考えています。

新入社員から管理職まで、切れ目ない教育で社員の成長をサポート

当社では「新入社員研修」や「新入社員研修フォローアップコース」に続けて、「若手社員研修」「中堅社員研修」「課長研修」「コーチング研修」などのPHP公開セミナーに社員を派遣しています。入社時から管理職になるまで、切れ目ない教育で、社員の成長をサポートしたいと考えています。たとえば、入社して半年ほど仕事をすると、慣れる反面、さまざまな気づきや悩み、新たな課題が生まれます。そうした時期に「フォローアップコース」に参加すれば、他社の同年代の意見や考えを聞いて気づきが得られ、自分自身を客観的にふりかえってみることもできます。学びを仕事に還元すれば、本人の成長にもつながります。

※2024年11月取材。会社名、肩書は取材当時のものです。

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