朝礼では何を取り上げるかが肝心
2011年10月 3日更新
始業のベルがなると同時に、朝礼の担当者が前に立ち、朝礼を始める――どこの企業でも見かける光景でしょう。
朝礼は部門のメンバーが一堂に会する唯一の機会となる場です。ましてや、営業部門などは、朝礼の時間以外でメンバー全員が集まる機会はほとんどないといってもよいのではないでしょうか。
そのような貴重な時間である朝礼で多くの企業は、連絡事項、数字の報告、注意事項、クレーム情報などをテーマとして取り上げるようです。なかには、部門長のありがたい訓話を必ずするという企業もあります。
注意事項やクレーム情報は、情報の共有という観点から考えても、もちろん大切なことです。しかし、そのような話を朝から聞かされると、なんとなく暗い気持ちになってしまうでしょう。部門長のありがたい訓話はどうでしょうか。「朝から長い話を聞かされてたまらないよ」という若手社員の悲鳴が聞こえてきそうです。
果たして、このようなテーマを取り上げていて、効果的な朝礼ができているといえるでしょうか。
あるホテルは、お客様サービスで、お客様から高い評価を得ています。そのホテルでは、朝礼をモチベーションをあげる場として考えているそうです。注意事項やクレーム情報を一切取り上げません。
取り上げるテーマは、「最近あった良いこと」。たとえば、「○○さんが、お客様に喜ばれた」「△△さんが、お客様からお手紙をもらった」などです。こういう話をすると、当人は誇らしい気持ちになります。聞いている人は、自分もがんばろうとなるでしょう。つまり、朝一番にメンバー全員のモチベーションを上げる場として、朝礼の時間を活用しているのです。
メンバー全員が顔を揃える貴重な場だからこそ、その場にいる全員が「一日をがんばろう」という気持ちにさせること。これが朝礼の本当の役割なのではないでしょうか。
CD『やる気がみなぎる朝礼120話』では、1分半~2分ほどの話材を120話収録しています。やる気を引き出すもの、気づきを与えるもの、仕事術のものなど、バラエティーに富んだ内容です。
活気ある一日のスタートの場として、朝礼の時間を変えていく――そのような取り組みをされてみてはいかがでしょうか。
株式会社PHP研究所 企画制作部 海野翔太
『やる気がみなぎる朝礼120話』
~一日を前向きに行動するために~
聴く人のやる気を引き出す示唆に富んだ話材を120話収録しています。1話1~2分でわかりやすく簡潔にまとめました。気づきを促すもの、仕事のスキルを紹介したものなど、その内容はバラエティに富んでいます。前向きな1日を過ごすために、ぜひご活用ください。