これからの新入社員指導に求められるもの
2012年12月28日更新
2014年春に卒業予定の学生たちの就職活動が、12月1日からスタートしました。経済はわずかながら回復の兆しを見せているといわれるものの、雇用をとりまく状況はまだまだ厳しさが続いています。
それにもかかわらず、新入社員の早期離職は依然として大きな問題となっています。厚生労働省の調査によると、平成20年3月卒業者の就職後3年間の離職率は、大学卒業者で30.0%にものぼっています。これは、新入社員にとっても会社にとっても、たいへん不幸な状況といえるでしょう。
こうした早期離職は、新入社員が会社との間で価値観を共有できず、会社への帰属意識や愛着を育てられないことが一因となっていると思われます。こうした状況を受け、現在、新入社員の指導には、従来型のOJT教育による知識・スキルの習得だけでなく、個々の「心」にフォーカスした取り組みへの要請が高まっています。
価値観が違えば、そこにコミュニケーション・ギャップが生まれます。そのギャップをいかに埋めていくかが、これからの新入社員指導では欠かせない視点となります。
価値観の違う相手とつきあうときのポイントは、まずは相手の価値観を受けとめること、そして、相手のよいところを見いだすようにすること、自分の考えや価値観を押しつけないこと。
そのままの相手を認めることで信頼関係を築き、相手に「共感」しながら「気づき」を促していく――そうした支援が、新入社員の心に働くことの喜びや、会社や仕事に対する愛着などを育んでいきます。
「信頼関係に基づくコミュニケーション」をベースにした支援をとおして、新入社員に「自ら考え、学び、成長していく」きっかけを与えること、それが、これからの時代に求められる新入社員指導の形なのではないでしょうか。
★内定者・新入社員向け教材★
社会人としてのスタートラインにたった内定者は、ダイヤモンドの原石です。これからさまざまな仕事経験を通して、主体的に自分自身をつくりあげ、磨きをかけていきます。そのサポート・パートナーとして、PHPの入社内定者向け教育教材をぜひお役立てください。貴社の状況に応じてご活用いただける、通信教育、eラーニング、書籍、すごろくなど様々な教材をご用意しています。
新入社員教育といえば、就業規則やビジネスマナー、報連相などが「定番」ですが、PHP研究所では、それだけでは不十分と考えます。社会人としてスタートするにあたり大切なことは、「会社の存在意義」「正しい仕事観・人生観」を自分なりに考えさせることではないでしょうか。また、受け入れ側となる上司・先輩社員の教育も欠かせません。PHP研究所は貴社の新入社員教育を全力でサポートします。