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社員のモチベーションを高める――人事教育担当者の役割

2013年7月19日更新

社員のモチベーションを高める――人事教育担当者の役割

社員のモチベーションが下がる理由として、次の7つがあると言われている

 

*  *  *

 

社員のモチベーションが下がる理由

1)無関心……上司が部下のやっている仕事に関心がない

2)無責任……仕事への期待・成果がまったく示されない

3)無統制……自己中心的にやっていても文句が出ない

4)過度の統制……自由裁量の余地がほとんどない

5)横並び……自分の存在・価値・位置づけがあいまい

6)孤立……連帯感、助け合いの姿勢が感じられない

7)勝手・気まま……好き勝手にやっていて方向性がバラバラ

 

どの理由も、職場のマネジャー(上司)の裁量に関わってくるものばかりである。

 

一方、こんなデータもある。

 

◇現在の仕事に対して無気力感を感じることがあるか?

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自分のモチベーションを高めるのでさえ大変なのに、他者のモチベーションを高めなければならない教育担当者の仕事は大変重要である。モチベーションを高めることは難しいが、モチベーションを下げるのは、かんたんなことなのである。

 

教育担当者の使命

平成25(2013)年、伊勢神宮では第62回目の御遷宮が行われる。伊勢神宮は1300年も前から、20年ごとに同じ形の内宮・外宮の社殿を交互に新しく造り替え続けている。何百年も耐えうる建築物をわざわざ建て替える理由には諸説あるが、「宮大工を育てるため」というのも、その理由のひとつと言われている。

 

泳ぎ方の本を読んだところで、泳げるようにはならないのと同じように、宮大工も建てさせてみなければ育たないという、先人の人材育成の教えではないだろうか。

確かに人材育成には研修や通信教育が欠かせない。しかし、人材育成は現場の重要な仕事でもあるはずだ。「場が人をつくり、その人がまた場をつくる」という循環。今、改めて、現場における人材育成たる「OJT」が見直されようとしている。

目指すは、自社の人材を、“人在”や“人罪”ではなく、“人財”として育むことである。

 

※出典:『[実践]社員教育推進マニュアル』(2009年1月・PHP研究所発行)

 

【著者プロフィール】

 

茅切伸明  かやきり のぶあき

慶應義塾大学 商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計3,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会)

 

松下直子 まつした・なおこ

株式会社オフィスあん 代表取締役。社会保険労務士、人事コンサルタント。神戸大学卒業後、江崎グリコ(株)に入社。新規開拓の営業職、報道担当の広報職、人事労務職を歴任。人事部門では、採用、育成、人事制度設計と運用、労務管理と幅広く人事業務に携わる。独立後は学習塾の経営や大学講師の経験を経て、現在は、社会保険労務士、人事コンサルタントとして顧問先の指導にあたる一方、民間企業や自治体からの研修依頼は年間200本を超える(2011年実績)。人材育成を生涯のライフワークと決意し、社会人教育に意欲的に向き合うかたわら、士業家の独立支援事業、文化教育事業にも取り組み、幅広く人材育成に携わっている。

 

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