大切にしている『価値観』を聴いてみる【コラム】~福澤俊幸
2013年12月16日更新
私が研修や人と関わるときに大切にしている言葉は「間違いではない、違いである」と言う言葉です。人はそれぞれ色々な考え方をしています。それを「間違い」ととるのか、「違い」ととるのかでは、人との関わり方に大きな影響を与えます。
この「間違い」と「違い」に大きく影響を与えているのが『価値観』なのです。
私たちは色々な価値観を持っています。仕事での価値観、プライベートでの価値観、趣味での価値観、パートナーへの価値観など。そしてこの価値観が満たされていると、とても活き活きと毎日を過ごすことができます。
最近のテレビでの会見を見ていると、色々と感じることがあると思います。政治・経済・食の問題・お金の問題・いじめなど、観て聴いてみると「おかしい」とか「そう思う」とか、それぞれ感じ方も違うのではないでしょうか。そこには話す側と聴く側には「何を守るか」という価値観があるからそう感じるのです。
子どもは特に価値観に沿って動きます。「学校で大切にしていることは何か?」聴いてみてください。1番目・2番目・3番目と。なかなか「勉強」と答えてくれませんが……。1番目には「友達」と答えることが多いかもしれません。もしそうであればどんな友達か聴いてみてください。楽しそうに答えていると良いのですが、反対に不安そうに答えていたら、そこには何か問題があるかもしれません。
ヘッドハンティングも「あなたは仕事で何を大切にして何を望んでいますか?」「それがこの会社では手に入りますよ!」とすべてではないですが、この価値観を用いて採用することがあります。
つまり企業で重要な人材育成に最も影響を与えるのが、この価値観ではないでしょうか。企業の価値観は、企業理念の中にあります。そして、そこで働いている人にもさまざまな価値観があるはずです。
企業研修を行うときに私が良く聴くことは、「あなたは仕事で何を大切にしていますか?」「その大切にしている事が手に入っていますか?」です。手に入っている人は活き活きと仕事をしているかもしれません。手に入っていないときには「それを手に入れるために応援しますよ!」と言うと、モチベーションも上がっていく訳です。あなたの部下・後輩そして上司は何を大切にしているか聴いてみたことはありますか?
福澤俊幸(ふくざわ としゆき)
大学卒業後、電気保守会社に入社。その後、十数年間、電気工事会社の経営を通して人材育成、経営戦略に力を発揮する。心理学、行動科学、行動心理学・コミュニケーション学を応用した『リーダーシップ論』を基礎として、多くの業種、大手企業・上場企業から中小企業に対して経営戦略・幹部研修・営業研修を主に、約4万人・400社の研修実績を持つ。また自らの企業の経営体験を通してのモチベーションアップ研修・部下育成研修・マネージメント研修や、長年の営業経験を活かした営業研修は企業での導入実績も多数あり、支持を集める。
また、コーチングの分野に精通し、主に「企業内コーチ」の育成業務に力を注いでいる。また自らも企業内コーチとして活躍し、多くの企業の活性化や売上アップ、目標管理制度、事業拡大・安定の長短期戦略を基にした「業務改善コーチング」を得意としている。
現在、(株)ビズコーポレーション代表取締役、PHPゼミナール講師、日本ヒューマンライフ協会代表理事、日本プロコーチ認定評議会代表理事、国際TA協会会員