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管理職の悩みとジェネレーションギャップ【コラム】~町口正人

2014年10月20日更新

管理職の悩みとジェネレーションギャップ【コラム】~町口正人

私は管理職を専門としたマネジメント、リーダーシップ、コミュニケーションを中心に研修をしています。研修で「部下との人間関係を築くためにどのようなことを行っていますか?」「また留意することは何ですか?」のテーマでのグループ討議を行います。その中で管理職からの悩みとして一番多いのは、若い社員との人間関係を築くのにどのようにしたら良いか分からないといった悩みです
 
互いの共通の話題を見つけたいが、部下は積極的に話したがらない、問い掛けても期待する返答が返ってこない、考え方や価値観がピンとこないなどと言った悩みをよく耳にします。簡単にジェネレーションギャップとして片付けようにも、毎日顔を合わす職場です。他人事とは済まされない自分の部下です。何とか人間関係さらに信頼関係を早く築き、組織の期待する社員に育って欲しい、成果を発揮する社員になって欲しいとの期待が膨らみます。
 
また、日ごろからコミュニケーションも少ないため、人事評価となれば能力・勤務態度等の要素が十分に把握できなくその評価に苦労をするようです。
 
さて、皆さんはどのように、このような部下と接しますか?
 
管理職としてのリーダーシップ能力発揮は「影響力」「動機づけ」「変化への対応力」ですが、部下に対しては「動機づけ」としてのコミュニケーション力が大きく影響するようです。
 
ここは管理職と一般職といった上下関係を度外視して、同じに尊厳を持った人間同士、仲間という意識で、部下に近づいてみてはいかがでしょうか。兎に角、今までより一歩でも近づき部下に合わせる、部下に関心を持つ、仕事以外の共通点(趣味、スポーツ、娯楽、関心ごとなど)を見つけ話題にする。簡単なようですが、ここはじっと我慢して勇気を持って近づいて、話しかけ、聴いあげることです。きっとその時、部下の笑顔を見ることが出来そうです。そして仕事の話を一切しないように気をつけて接すれば、反対に部下から仕事の関する話や相談事、さらに仕事で困っていることも話題に出てきそうです。所謂、コミュニケーションの「傾聴スキル」の成果でしょうか、部下の話を聴いてあげれば、今度は反対にあなたの話を聴こうとします。
 
こういう関係が出来ると、上司のリーダーシップ能力発揮の「影響力」の人間的魅力を部下に感じてもらえそうです。人間的魅力とは「この人は話しやすい」「この人は頼れる」「この人についてゆきたい」「この人のようになりたい」……そんな対人能力、人間臭さでしょうか。
 
コミュニケーション力を磨くスキルとしてコーチングがありますが、その前提として人間観、心構えが基本的考え方でベースとなります。その1つに「人の言動には肯定的意図がある」という考えがあります。人は皆、良く思われたい、大切にされたい、ほめれれたい、尊敬されたいといった自己尊厳の欲求があり、これが大きく人を動機づけとなる理論があります。
 
例えば、「親の前での子どもの泣きじゃくり、いたずら」「釣り上げた魚の大きさの自慢話」「昔の仕事の成功体験」等々、何か心境の変化と肯定的な意図が感じられませんか。
 
それは上司も部下も持っています。その部下の話を聴いてあげませんか。人間関係、信頼関係がさらに良くなると確信します。あなたが仮に相手・部下としたら、さらに腑に落ちてわかっていただけそうです。たまにノミニケーションも良いですね。お酒を飲めない人には、ランチ、コーヒーブレイク等に誘えばどうでしょう。意外と部下は誘われるのを待っているようです。くれぐれも仕事の話は一切しない。きっと何か新しい発見、部下の意外な一面、思いがつかめそうです。
 
難関突破!やってみなはれ。
 
 

 
 
【講師紹介】
町口正人(まちぐち・まさと) 
1973年、キヤノン(株)入社後、国内販売強化のためキヤノン販売(株)へ移籍、営業責任者の職を経て複数営業所の所長、2支店の支店長としてマネジメント業に従事する。
2002年より、人材開発部上席スタッフとして研修の企画・立案等の人材育成事業に携わる中で、自らもビジネス・スキル系の研修講師として活動。特に新任課長へのビジネスコーチング研修を通じて実践的なコミュニケーション能力の開発と育成をする。
2006年、研修講師として独立。2009年、(株)クリエイティブ・マネジメント設立、代表取締役に就任。NPOランチェスター協会理事北海道支部長。PHPゼミナール講師。
 
 

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