「教育を受けられる&仕事ができる」という幸せ【コラム】~正岡紀子
2015年1月15日更新
新入社員から管理職までの階層別研修をはじめ、女性活躍支援、キャリアデザイン、コーチングなど、幅広いテーマの研修講師としてご活躍中の正岡紀子氏のコラムです。
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この1か月間に5か国を訪れました。世界は広く、あまりに各国違いすぎることばかり。まずは12月初旬にドバイとサウジアラビア、一旦帰国後フランス。2015年が始まりベトナム&カンボジアへ。
ドバイはすべてにおいてまだまだ勢いがあり発展し続けている国。
資源が豊富な国は強い。
サウジアラビアは想像以上に驚くことの連続。女性は飛行機を降りる前からアバヤという衣装で全身を包み入国。ホテルの自室以外ではすべてこの衣装で身を包みます。女性は運転もできない、機内でもスタバでも男女別席、仕事をしているのはほとんど男性。
見学した工場でも2015年から女性の採用を始めるそうですが、男女フロアを分けるために職場を改装。女性が仕事をすることがいかに難しい国かということを痛感。
その後訪れたフランスは女性活躍の最先端を行く国。すべてが男女平等。女性が仕事をするための制度も理解もかなり整っている国。
そしてベトナム。まだまだ発展途上の国。徴兵制もあり2年間の兵役義務、ただし大学に行くと免除。教育にも力を入れ始めていて小学校5年、中学4年、高校3年、大学4年。義務教育は日本と同じく中学までであるものの進学率も上がってきているそう。
そしてカンボジア。小学校6年、中学3年、高校3年。義務教育は中学までというものの、小学校にさえ行くことができない子どもたちもまだたくさんいる。観光地では幼い子どもたちが一生懸命日本語で話しかけてきてお土産を買ってほしいと。勉強することさえできれば、少しでも良い生活ができるのに勉強する機会すら与えられない子どもたちがまだたくさんいる。教育さえ受けられれば……。
「生きる」ために一生懸命勉強をし、少しでも良い生活をするために「懸命に」仕事をして「常にステップアップ」を目指す。
さまざまな国を訪れるたびに、教育を受けられるありがたさ、仕事ができるありがたさを痛感します。感謝の反対は「あたりまえ」
日本にある「あたりまえ」がない国を訪れるたびに……
大切なことを教えてもらえます。
【講師プロフィール】
正岡紀子(まさおか・のりこ)
1989年、同志社大学経済学部卒業、日本航空株式会社入社。92年、渡米(4年間 ニューヨーク)、帰国後、都市銀行入行。2003年、企業研修コンサルタントとして独立。得意分野は、参加者の持ち味や長所を生かしながら自発的な動機づけを促すための、参画型研修の開発および講師。日本キャリア開発協会認定 キャリアカウンセラー(JCDA)。米国NLP協会認定NLPプラクティショナー。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会シニアファシリテーター。