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コーチングの資格を取得するには? ビジネスに最適な資格を紹介

2025年7月 7日更新

コーチングの資格を取得するには? ビジネスに最適な資格を紹介

コーチングのスキルをキャリアアップに活かすために欠かせないのがコーチング資格の取得です。本記事では、コーチング資格の種類、取得方法、そして資格取得後のキャリアまでを解説します。自分に合った資格を見つけて、コーチとしての第一歩を踏み出しましょう。

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コーチングに資格はある? 取得する意義

コーチングの資格は、他者の成長と目標達成を効果的に支援するための、専門的なコーチングの知識やスキルを証明するものです。これらの資格は、コーチの信頼を高め、クライアントに安心感を与える役割も果たします。日本におけるコーチングの国家資格は存在しませんが、民間資格の種類は多岐にわたります。国際コーチング連盟(ICF)のような国際的な認定機関から、特定の分野に特化した協会やスクールが提供するものまで存在します。自身がコーチングのスキルをどのように活かしたいかや、学習に充てられる時間や資金を検討し、目的にあったコーチング資格を見つけることが、コーチになるための第一歩です。特に近年では、ビジネスの現場でコーチングの有効性が注目されており、管理職や人事部門の社員がスキルアップのために取得するケースも増えています。

特にビジネスの現場で実践できるコーチングとしては、ビジネスコーチング、チームコーチング、エグゼクティブコーチングなどがあります。ビジネスコーチングは、企業における部下指導、能力開発、リーダーシップ開発などを支援します。チームコーチングは、複数人に対して行うコーチングで、集団を一枚岩のチームに育て、共通の目的達成を目指します。エグゼクティブコーチングは、経営者や幹部向けのコーチングで、経営リーダーの目標達成やパフォーマンス向上を目的としています。

組織の力を引き出したい経営者、管理職や、企業を活性化させたい人事・HR部門の社員がコーチングの資格を取得することで、部下やチームの可能性を引き出し、組織の目標達成を支援します。加えて、コーチングの資格を取得し、深い知識と専門性を身につけることで、キャリアアップや、セカンドキャリアにつながるなど、資格取得には大きな意義があります。

コーチング資格取得のメリットとデメリット

コーチング資格を取得することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 指導力の強化
  • 組織内での信頼獲得と人材育成への貢献
  • セカンドキャリアや副業としての可能性が拡大
  • コーチ同士のネットワークの構築

指導力の強化

管理職やリーダーがコーチング資格を取得することで、指導力の強化が見込めます。部下の成長を支援するためには、指示命令だけではなく、リーダーの適切な問いかけやアドバイスによって自律的な行動を引き出すことが欠かせません。1on1などの制度の導入で、部下との対話の量は増えていますが、その質を担保できている企業は決して多くはありません。場の設定だけでは不十分で、対話の質を高めるアプローチが必要とされています。そのために、コーチングのスキルを学び、指導力を強化しましょう。コーチング研修を実施するのも手段の一つですが、体系的にコーチングを学び、資格を取得することによって、よりコーチングの質が高まり、部下指導の水準も高まると言えるでしょう。

組織内での信頼獲得と人材育成への貢献

コーチングの資格を取得し、そのスキルを実践していくことで、組織内で人材育成の専門家としての評価を得ることができます。上司・部下を問わず、周囲から「コーチとして頼られる存在」として認識されるようになるでしょう。
また、コーチングスキルによってチームマネジメントの質が向上し、チーム全体の成果につながれば、人材育成の課題に貢献する実績が積み重なり、社内での評価やポジションの向上も期待できます。組織の育成戦略をリードする立場としてキャリアを切り拓く第一歩にもなるのです。

セカンドキャリアや副業としての可能性が拡大

コーチング資格を取得することで、組織内での活動にとどまらず、セカンドキャリアや副業の可能性が広がります。実際に、有資格者の中には独立してプロコーチとして開業し、個人セッションや企業研修を行ったりと、柔軟な働き方を実現している人が多くいます。
また、コーチングのスキルは、キャリア相談や人材開発、教育など幅広い分野で応用可能です。資格を保有していることで、クライアントや企業からの信頼を得やすくなり、仕事の依頼にもつながりやすくなります。
将来的に独立を視野に入れている方や、「組織外でも通用するスキルを持ちたい」と考えている方にとって、コーチング資格は大きな武器になるでしょう。

コーチ同士のネットワークの構築

コーチング資格を取得する過程では、理論やスキルを体系的に学ぶだけでなく、同じ志を持つコーチ仲間と出会う機会も得られます。多くの資格プログラムやスクールでは、受講生や修了生を対象とした勉強会・練習会・交流イベントが用意されており、コーチ同士で意見交換をしたり、継続的にスキルを磨き合ったりできる環境があります。
一人で学び続けることが難しいと感じる人にとって、こうしたコミュニティは非常に心強い存在です。最新の知見に触れたり、業界の動向を知ることができたりと、実践力の維持・向上にもつながります。
コーチングのスキルは、実際に使い続けてこそ磨かれていきます。他者との関わりを通じて、自分自身のコーチングスキルを維持向上させましょう。

コーチング資格取得のデメリット

一方、資格取得には、費用と時間がかかるというデメリットがあります。資格の種類やスクールによっては、数十万円の費用がかかる場合もあります。また、資格取得に必要な学習時間やトレーニング時間も無視できません。特に、働きながら資格取得を目指す場合は、時間管理が重要になります。資格取得を検討する際は、メリットだけでなくこうしたコスト面や負担もふまえて、「いまの自分の働き方やキャリアの方向性に合っているか」を冷静に見極めることが大切です。

コーチングの資格取得はどんな人に向いている?

コーチングの資格は、次のような方々におすすめです。

  • 部下の育成やチームマネジメントに悩む管理職・リーダー層
  • 企業文化を変革したい人事・HR部門の担当者
  • 副業・独立を視野に入れたキャリア形成を考えている方

コーチングは、ビジネスコーチング、チームコーチング、エグゼクティブコーチングなど、目的や対象によって多様な実践分野があります。特に、部下や後輩を持つリーダー層にとっては、現場での1on1やマネジメントに直結するスキルとして即活用できるのが魅力です。

人事・HR部門の方にとっても、社員育成やキャリア相談の場面でコーチングスキルは大いに役立ちます。形式的な制度運用にとどまらず、「人の成長に伴走する」ための実践力が身につきます。

さらに、副業や独立を目指す方にとっても、コーチング資格は強みとなります。これまでの職務経験に加えて、専門的なコーチングスキルを備えることで、他のコーチとの差別化が図れ、自分だけのキャリアパスを切り拓くことができるでしょう。

目的別のおすすめコーチング資格

国際コーチング連盟(ICF)認定資格

国際コーチング連盟(ICF)認定資格は、国際的に認知されたコーチング資格です。ICF認定資格は、ACC(アソシエート認定コーチ)、PCC(プロフェッショナル認定コーチ)、MCC(マスター認定コーチ)の3つのレベルに分かれており、それぞれに必要なコーチング経験時間やトレーニング時間、コーチングスキルが異なります。ICF認定資格を取得することで、コーチとしての専門性と信頼性を高めることができます。ICF認定資格を学べるスクールはいくつかあり、自身にあったスクールを選べるのも利点です。

ビジネスコーチング資格

ビジネスコーチングの資格は、ビジネスに特化し、組織における個人の成長や全体のパフォーマンス向上を支援するコーチング資格です。リーダーシップ開発、チームビルディング、キャリア開発、組織変革など、ビジネスシーンにおける様々な課題に対応するために役立ちます。ビジネスコーチングの資格を取得することで、コーチは、組織のメンバーに対して、目標達成、問題解決、能力開発などをサポートし、それによってビジネスリーダーとして活躍することが期待されます。

PHP研究所では、ビジネス現場での活用を前提とした「PHPビジネスコーチ養成講座」を開講しています。本講座では、人間性心理学、行動科学、認知理論、神経学といった科学的なアプローチに加え、NLP(神経言語プログラミング)を応用した実践的なコーチングスキルを体系的に学ぶことができます。
また、マネジメントの原理原則や、組織内でのコーチングの活かし方まで具体的に学べるため、現場ですぐに使える知識が身につきます。PHP研究所創設者・松下幸之助の「人間観」を取り入れた独自の教育方針も特徴で、経営者や将来独立を目指す方、独立開業した研修講師からも高い評価を得ています。

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チームコーチング資格

一般的にコーチングは、1対1で行うものですが、チームコーチングは、複数人に対してコーチングを行います。集団を一枚岩のチームに育て上げ、共通の目的達成を目指します。通常のコーチングよりもその難易度はあがりますが、コーチングによる成果は目覚ましいものがあります。

エグゼクティブコーチング資格

エグゼクティブコーチングは、経営者・経営幹部を対象としたコーチングです。経営者の悩みや課題に寄り添ってコーチングを行うため、チームコーチングとはまた違った難しさがあり、自身にもコーチングの能力だけではなく、ビジネス経験や知見を持っていることが望ましいです。経営者の参謀にふさわしい自己研鑽を積む必要があります。

PHP研究所の「PHPビジネスコーチ養成講座」は、ベーシックコースからアドバンスコース、「チームコーチ養成講座」、「エグゼクティブコーチ養成講座」まで、レベルにあわせた講座を開講し、コーチングスキルの向上を長期的にサポートしています。

参考:ビジネスコーチ養成・資格取得講座のご案内|PHP研究所

資格取得の具体的なステップ

スクール選びのポイント

コーチング資格取得に向けた最初のステップは、自分に合った団体・スクールを選ぶことです。スクールを選ぶ際には、まずカリキュラム内容を確認しましょう。コーチングの基礎知識やスキルだけでなく、実践的なトレーニングや課題が含まれているかを確認することが重要です。次に、講師の質を確認します。コーチングの実績・経験豊富な講師かどうか、講師の経歴や実績を調べたり、説明会に参加することで、講師の質を判断します。

また、費用も重要な検討要素です。自分の予算に合わせて、無理のない範囲でスクールを選びましょう。費用だけでなく、サポート体制も確認しましょう。資格取得後のキャリアサポートや、卒業生向けのコミュニティがあるかなどを確認することで、資格取得後の活動をスムーズに進めることができます。さらに、スクールの評判や口コミを参考にすることも有効です。卒業生に話を聞いたりすることで、スクールの実態を知ることができます。これらのポイントを総合的に考慮して、自分に合ったスクールを選びましょう。

学習方法と期間

コーチング資格取得に必要な学習方法と期間は、資格の種類やスクールによって異なります。一般的に、資格取得には、理論学習と実践トレーニングの両方が必要となります。理論学習では、コーチングの基礎知識やスキルを学びます。実践トレーニングでは、実際にクライアント役を相手にコーチングを行い、スキルを磨きます。学習方法としては、スクールの授業に参加するだけでなく、自主学習も重要です。他の受講生と協力してコーチングの練習セッションを行い、コーチングの内容を録画して振り返るなどして、理解を深めます。

学習期間は、資格の種類やスクールによって異なりますが、数ヶ月から数年かかる場合があります。例えば、ICF認定資格を取得するには、所定のトレーニングプログラムを修了し、コーチングの実践経験を積む必要があります。計画的に学習を進めることが重要です。学習計画を立て、目標を設定し、進捗状況を定期的に確認することで、モチベーションを維持します。資格取得は、時間と労力を要するプロセスですが、目標達成までのプロセスでセルフコーチングを行うことも、学習の役に立つでしょう。
また、コーチングの資格取得には、認定試験を受ける必要があることが多く、試験に向けた学習も必要になります。実践練習と理論の学習の二軸で資格取得へのプロセスを進めていきます。

費用相場と資金計画

コーチング資格取得にかかる費用は、資格の種類やスクールによって大きく異なります。費用相場を把握するためには、複数のスクールの資料を取り寄せたり、説明会に参加したりすることが有効です。情報を収集して、費用だけでなく、カリキュラム内容やサポート体制なども比較検討しましょう。

資金計画を立てる際には、自分の収入や貯蓄を考慮し、無理のない範囲で予算を立てましょう。資金計画を立てる際には、将来の収入やキャリアアップの可能性も考慮しましょう。資格取得によって収入が増加したり、キャリアアップにつながったりする可能性があれば、費用を回収できる可能性があります。資格取得は、自己投資の一環として捉え、長期的な視点で資金計画を立てることが重要です。

資格取得後のキャリアアップ

資格取得後のキャリアアップには、次のようなものが挙げられます。

  • 組織内でビジネスリーダーとして活躍する
  • プロのコーチや研修講師として独立開業する
  • 副業としてコーチングを行う

組織内でビジネスリーダーとして活躍する

コーチング資格取得後のキャリアパスとして、組織内でコーチングのスキルを活用して成果をあげ、リーダーとして活躍するということが挙げられます。部下をもつ管理職、リーダーの方々や、人事・HR部門に所属する社員が従業員の成長や能力開発を支援し、成果をあげるとイメージしてください。
従業員に対してコーチングの重要性や効果を啓蒙することも重要です。社内研修などを活用して、コーチングのメリットを伝えましょう。さらに、コーチングスキルを向上させるための継続的な学習も欠かせません。外部の研修に参加したり、コーチングに関する書籍を読んだりすることで、スキルアップを図りましょう。企業内コーチは、従業員の成長を支援し、組織全体の活性化に貢献する重要な役割を担います。情熱と責任感を持って取り組むことで、企業にとってなくてはならない存在となるでしょう。

実際に、「PHPビジネスコーチ養成講座」のベーシックコース、アドバンスコースを修了したIT業界・人事部門・主任クラスの方にお話しを聞くと、コーチングの資格を取得したことで、次のように仕事に活かせたそうです。

担当している研修のしくみを大きく改革するという仕事をしたときのことです。それは会社にも社員にもとてもいいことなのですが、変えるとなると今までやってきたことを、ある意味否定することにもなりますよね。そこには少なからず抵抗勢力が存在するわけで、粘り強くステップを踏んで解決していくしかないわけです。例えば、改革に否定的な人を説得しようとする時は、コーチングのスキルを活用し、相手の意見に対し否定の言葉を使わずに、相手の意見を認めたうえで「でもこんなやり方もありますがどうでしょうか?」と説明できるようになりました。

「PHPビジネスコーチ養成講座」学びの実践より一部抜粋

プロのコーチや研修講師として独立開業する

コーチング資格取得後のキャリアアップとして、独立開業も選択肢の一つです。プロのコーチとして独立することはもちろん、ビジネス経験や部下指導経験、コーチングスキルを活かして研修講師として独立する人も多くいます。 特に、ビジネス経験をもったプロのコーチは、組織や企業で働く人々へ自身の経験を踏まえたうえで、実践的なアドバイスを含んだコーチングを行うことができ、特に研修講師としてのキャリアを拓く場合が多いです。自身のキャリア志向を鑑み、独立への道を検討しましょう。

副業としてのコーチング

副業としてコーチングを行うことで、本業の収入を補いながら、自分のスキルや経験を活かすことができます。コーチングのセッションは、1時間あたり数千円~数万円と、コーチやサービスによってかなりの幅があります。副業がうまくいけば大幅な年収アップも望めるでしょう。
副業としてコーチングを始めるためには、まず、本業に支障がない範囲で時間や労力を確保することが重要です。週末や夜間を利用したり、オンラインでコーチングを提供したりすることで、効率的に活動することができます。次に、自分の得意分野や強みを活かせるクライアントを探しましょう。最近では、スキルシェアサービスを通じて、個人間でのスキルの売買が容易になっていますので、積極的に活用しましょう。
本業とのシナジーを意識することも重要です。本業で得た知識や経験をコーチングに活かしたり、コーチングで得たスキルを本業に活かしたりすることで、相乗効果を生み出すことができます。副業のコーチングで実績を積むことで、独立開業への道も近づきます。副業としてコーチングを行うことは、収入を増やすだけでなく、自己成長やキャリアアップにもつながる可能性を秘めています。

まとめ:あなたに最適なコーチング資格を見つけよう

コーチング資格は、あなたのスキルを高めるだけでなく、その力を証明する手段でもあり、キャリアを豊かにする大きな支えになります。
時間や費用といった投資が必要ですが、それ以上に、自己成長やキャリアアップという確かなリターンが期待できます。

資格取得は、コーチとしての第一歩にすぎません。大切なのは、資格を取得した後も、コーチングを現場で実践し続けることです。取得後も学びを深め、実践と振り返りを繰り返しながら、他のコーチとの交流や現場での経験を通じてスキルを磨いていきましょう。

あなたの一歩が、組織やクライアント、そして何よりあなた自身の未来の選択肢を増やしてくれます。自分にぴったりのコーチング資格を見つけ、あなただけのキャリアを築いてください。

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