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部長に昇進できる人には趣味がある!

2016年9月20日更新

部長に昇進できる人には趣味がある!

研修で多くの人と接していますと、部長へと昇進する人と課長止まりで終わる人の違いを感じることがあります。やはり部長になる人は話題が豊富で仕事以外にも何かに打ち込んでいます。人としての幅や深み、人間的魅力をとても感じます。
今回は、部長になる人には、なぜ人間的魅力が必要なのか、趣味を通じていかに人間的魅力を身に付けるのかについて解説します。

部長に趣味が必要なわけは?

部長になる人は課長や次長として成果を上げた人だけが昇進します。社内・社外を問わず、管理職にはマネジメント能力とリーダーシップが求められます。同時に「この人が言うからやろう!」というような人間的魅力が前提にないと能力が十分に発揮できません。
そのため部長になる人は「仕事人間」ではいけません。なぜなら人間的魅力は仕事だけでは磨くことができないからです。仕事以外の趣味やプライベートから学ぶこと、人脈ができることがたくさんあります。
お客様や取引先の方々と親しくなるためには、趣味やスポーツの話題は欠かせません。趣味がゴルフの部長もたくさんいるのではないでしょうか? 釣りやテニス、登山、旅行や読書、ミュージカルでもいいでしょう。趣味が高じると、得られるものがたくさんあります。仕事以外で人脈が広がるだけではなく、学ぶ心や研究心・探求心、仕事にもつながる上達の法則や物事の本質を知ることができます。
また、商談や交流会の場面で、趣味の話から、相手と共通の話題を見出すことができると、一気に人間関係が深まることもあります。同じ趣味を持った異業種の人脈が広がると、幅広い情報が収集でき、仕事に役立つことが多くあります。
さらに、同じ趣味の人と話が弾み、それがきっかけで仕事の依頼が来て、取引がうまくこともよくあります。同じ趣味をもつ人同士は、少し話をするだけですぐに意気投合できるものです。同様に職場の人間関係においても趣味を通じて信頼関係が深まることはよくあることです。
しかし、お酒や競馬などは、度が過ぎると逆に印象を悪くすることがあるので注意が必要です。

趣味に打ち込むと仕事に通じる能力が開発される

ゴルフやテニスなどスポーツは、技術だけではなくメンタルを強くしないと勝てません。趣味であっても勝負にこだわる場合は、セルフコントロールや集中力、向上心、発想力、研究心、判断力、決定力、推測力、計画力などさまざまな能力が多かれ少なかれ必要になってきます。これらはどのような分野の趣味であっても、必要な能力です。趣味に打ち込むことで仕事に通じる能力が鍛えられることができれば一石二鳥だと思いませんか。
私は、マジック・ショーやミュージカルをよく観るのですが、そこから感情表現や発声のしかた、観客を惹きつける脚本やセリフ、役割を演じ切る演技力、観客への配慮など様々なことを学びました。その学んだことが研修講師、コンサルタントを指導するときに大いに役に立っています。

ストレスの多い部長職 心のゆとりは趣味から

部長の仕事は責任が重くストレスが強くかかる仕事です。ストレスがかかった状態では、いい仕事をすることはできません。集中力、創造力が低下するためです。またイライラすることにより、部下とのコミュニケーションや人間関係がうまくいかなくなります。いかにリラックスして、気分よく仕事ができるかが重要です。
そのため、気分転換のためにも、ぜひ没頭できる趣味を探してみてください。周りに聞いてみたり、興味があったことを調べてみるといいでしょう。
趣味に打ち込んでいる時は、楽しさのあまり時間を忘れて没頭していることがあります。その時、脳内では、βエンドルフィンという物質が放出され、とても幸せ感を感じることができます。
人の本質は、まず、自分が満たされて初めて、周りを思いやることができ、感謝することができます。趣味を持つことで楽しさや充実感を感じることができれば、他人を思いやる心のゆとりができて、度量や包容力を感じさせます。このように、趣味によって、人間としての魅力もどんどん増していくのです。

趣味が上達する人、しない人の違いは?

趣味が上達する人としない人の違いは何でしょうか?

●上達する人の特徴
(1)素直に学ぶ
(2)常に謙虚である
(3)明確な目標を持つ
(4)向上心がある
(5)忍耐力がある
(6)よい仲間がいる
(7)よい先生と巡り合う

●上達しない人の特徴
(1)頑固で言うことを聞かない
(2)反省しない
(3)好き嫌いで行動する
(4)すぐに飽きる
(5)他人のせいにする
(6)仲間をつくらない
(7)よい先生に習わない

 

確かに、向き・不向き、才能がある・ない、ということもあります。性格や好き嫌いも上達するかしないかに影響することも事実ですが、真理ではありません。本人の資質の問題ではなく、よい先生に巡り会えるか会えないかで決定的に変わります。よい先生の元で心構えや基礎をしっかり学ぶことが大切です。
基礎ができている人は、本人の資質とは関係なく並以上にはできるようになるものです。趣味が上達するのが早い人は仕事ができる。仕事ができる人は趣味の上達も早い。このような良いサイクルを回すことで、相乗効果を得ることができるのです。

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茅切伸明(かやきり・のぶあき)
株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会)

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