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ロジカルシンキングの重要性

2014年7月 3日更新

ロジカルシンキングの重要性

変化の激しい時代には、仮説を立て論理的に物事を考える能力が求められます。「ロジカルシンキング」について、PHP研究所研修事業部長・的場正晃のコラムです。
 
*  *  *
 
変化の激しい時代、先行きが見えにくい状況であるからこそ、仮説を持っているかどうかが、ものごとの成否を分ける要因になります。「仮説を立てる」とは、たとえばビジネスの世界において、これから外部環境・内部環境がどう変化するのか、それに対してどういう対策を打つべきか、といったように、今後起きるであろう変化に対する対応をあらかじめ見通すことを指します。
 
オリンピックで金メダルを獲得したある柔道選手はインタビューの中で、多くの仮説を用意していたことが勝因であったと述べていました。相手が、どのように動いてくるか、どういう状況になったら攻めるべきか、その時、どんな技を仕掛ければいいか、もし、その技がかわされたら、次にどういう対応をすべきか……。対戦相手ごとに、予想される状況とそれに対する対応を頭の中で事細かにシミュレーションし、仮説として用意していたので、試合にも落ち着いて臨めたというのです。
 
この話には、スポーツの世界のみならず、私たちが仕事をする上での重要な示唆が含まれているように思います。ともすれば、忙しい日常業務に追われるあまり、この先、どういう変化が起きるかという仮説を立てずに仕事に取り組むため、予期しない変化にあわて、対応に手間取っていることが多いのが実態ではないでしょうか。
 
スポーツ同様、ビジネスも真剣勝負の世界でありますから、確実に成果を上げることが求められています。そのためにも、一人一人が、論理的にものごとを捉え、あらゆる仮説とその根拠をできるだけたくさん考えるとともに、その結果こうなるであろうという結論を導き出すような思考の癖をつけることが必要になります。
 
こうした状況を鑑みますと、これから求められるビジネススキルとして、「ロジカルシンキング」が、今後ますます重要性を増してくるものと思われます。
 
 

 
 
的場正晃 (まとば・まさあき)
神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長
 
 
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