新入社員フォロー研修のプログラム
2015年1月26日更新
新入社員フォロー研修を効果的に実施するためのプログラムと、研修の効果的な進め方をご紹介します。
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新入社員フォロー研修の実施
新入社員フォロー研修のねらい
・入社後の職場生活を振り返りながら、社会人としての基本の大切さを再認識し、モチベーションを高める
・グループ討議を通して、新入社員の職場での悩みや問題点を共有化し解決へとつなげる
・2年目社員として成長していくための目標設定を行なう
新入社員フォロー研修プログラム
9:00
研修の進め方
・プログラム中の「5.私たちがステップアップするために」は、入社2~3年目の先輩社員を2~3人参加させ、ファシリテーターを教育担当者が務めるとよい。教育担当者は、新入社員や先輩社員の状況がつかめる。
・テーマは、「新入社員が今、悩んでいるようなことを、先輩社員はどう乗り越えたか」「先輩社員の今の活躍ぶり」などにするとよい。
・新入社員が1~2人と少ない場合は、新入社員と先輩の懇親会を設けるだけでもよい。
・外部のセミナーに参加させる場合は、特にこの時期は、習得させたい内容が他の会社と同様ではないので、セミナーの内容をよく吟味したうえで参加させるほうがよい。
新入社員フォロー研修2回目の実施
新入社員フォロー研修2回目は、入社翌年の2~3月頃の実施が適切である
フォロー研修 2回目のポイント
(1)フォロー研修実施後、2回目のプログラムを検討する
(2)1年間の振り返り――習得できた技能・向上したと感じることの発表
(3)人間関係とコミュニケーション――コミュニケーション体験ゲーム など
(4)新しい仕事の技能を身につける――プレゼンテーション、文書作成(議事録の書き方・企画書の書き方など)、応対力 など、会社として必要な技能を一つ習得させる
(5)よき先輩となるために
研修の進め方
研修プログラム(1回目)を入社3~6カ月後に実施した場合、2回目のフォロー研修を実施する場合は、1回目と同様のプログラムで実施してよい。
発表内容には、人間的な成長のことが出てくることが多い。改めてシートに記入し振り返ることにより、自分で自分の成長を感じ、いろいろな苦労を人間的な成長という喜びに変えることができる。したがって、インストラクターはあまりコメントする必要はない。
その時点の状況に応じて、会社の業務に必要な技能を一つ習得させると、成長した実感を得ることができ、気分をリフレッシュして、新しい目標に向かうことができるだろう。
新入社員が育つ仕組みづくり
新入社員がすぐに辞めていく問題の本質は、新入社員が育つ環境づくりができていないことにある。新入社員が伸びるかどうかは、育成する仕組みをどのように構築していくかにかかっている。
根本的な解決策としては、新入社員を育てる風土をつくることである。内定から入社までの絆づくり、受け入れ態勢から新入社員研修での教育、新入社員が悩みを相談できるメンター制度、研修と現場のOJTが連携する仕組み、自立を支援する教育制度をつくることなどが欠かせない。教育担当者は、具体的には以下の10の施策を講じることをおすすめする。
(1)入社3年目から5年目くらいの社員を世話役(メンター)に任命する
(2)指導者である上司・先輩にOJT研修を行う
(3)上司・先輩に新入社員の気質を、新入社員には上司の立場を理解させる
(4)上司・先輩に新入社員研修の内容を報告する
(5)上司・先輩・新入社員の三者で1年後の目指すべき姿を話し合う
(6)新入社員に研修内容と現場活動についてのレポートを書かせる
(7)ガス抜きを含め、3カ月~半年後にフォロー研修を実施する
(8)3月の時点で、翌月から先輩になる自覚を促す研修を実施する
(9)新入社員の成長を願ってよく観察し、成長の証をフィードバックする
(10)メンタルヘルス対策として第三者機関を設ける