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部下の目標達成と成長は、上司の問いかけから

2015年8月10日更新

部下の目標達成と成長は、上司の問いかけから

部下の目標達成と成長のために、上司は頻繁に問いかけ、新たな選択肢を考え続けさせることが重要です。PHP研究所研修事業部長・的場正晃のコラムです。
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コーチングの普及により、質問を通じて相手の可能性を引き出す人材育成法が効果的である、との認識が産業界ではすっかり定着しました。
 
コーチングの基本概念である、「GROWモデル」では、「Goal」(目標の明確化)→「Reality」(現実把握)→「Resource」(資源の発見)→「Options」(選択肢の創造)→「Will」(目標達成の意志)のステップを意識して相手に質問を投げかけていけば、効果的なコーチングができるとされています。5つの要素のそれぞれが重要ですが、中でもOptionsをどれだけたくさん作ることができるかが、コーチングの成否のカギを握ると言われています。
 
多くの人は、ものごとがうまくいかなかった時、「目標達成のためにあらゆる手段を尽くしたのに、うまくいかなかった」という言い訳をしがちです。しかし、この人たちにさらに突っ込んだ質問を投げかけ、目標達成のために尽くした「あらゆる手段」の内容を詳しく聞いてみますと、せいぜい2つか3つの取り組みしかしていなかったことが明らかになるのです。ことほど左様に、失敗する人の多くは目標達成に向けて努力はするものの、少しやってみて成果がでないとすぐやめてしまう行動パターンを持っているようです。これでは目標の達成など、とうてい望み得ないのです。
 
松下幸之助が「成功の要諦は成功するまで続けることにある」という名言を残しているように、目標を達成するまでにありとあらゆる施策を考え抜き、実際にそれに取り組み続ける姿勢こそが成功する最大の条件なのです。
 
翻って日常の職場において、上司が部下を指導する際に、目標達成のためにどれだけたくさんの選択肢を出させているでしょうか。目標設定面談などの場面でも、立てた目標を完遂するような選択肢を可能な限りたくさん出させるような問いかけがなされているでしょうか。
 
部下の目標達成を実現するためには、上司が「ほかにやり方はないか」といった問いを頻繁に投げかけ、部下に新たな選択肢を考え続けさせることが重要です。深く考え抜いた結果、選択肢が増えれば目標達成への意欲は喚起され、成功するまで続けるスタンスに立てるのです。目標達成と成長はそこからスタートすると言っても過言ではないでしょう。
 
 

 
 
的場正晃(まとば・まさあき)
神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長。
 

 
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