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社員研修で気になる受講生の傾向

2016年11月 1日更新

社員研修で気になる受講生の傾向

弊社には"マインド系ヒューマン系"の研修依頼が年々増加傾向にあります。ここ数年、特に受講生に気になる傾向がありますので、それについて述べてみたいと思います。

研修開始前の自由時間の重苦しさ

まず、研修に参加される方々の表情が堅苦しかったり、雰囲気が暗かったり、動作が遅く重くなってきていることを感じます。

激変する世界経済環境の中、一段と競争が激化したり、想定外の台風襲来による風水害や地震の発生等で"慢性ストレス社会"となってきているせいでしょうか。同じ会社の各部署から参加してきているので、自由に楽しく語り合ってもよいはずなのに、事務局がオリエンテーションを始めない限り、自分から挨拶や雑談をなかなかしない企業・団体が多くなってきました。

その研修開始時の重苦しく堅い雰囲気や不安感、各種ストレスを、いかにして短時間で軽減解消し、人間らしく笑ったり、楽しくしゃべったり、考えて動き合ったり、グループメンバーと協働し合って、本音や元氣がでるような関係性に変化させ、横のコミュニケーションを図り合い、親密なネットワーク化が図れるかが、研修進行上の大事な課題のひとつになります。

インプロビゼーション"即興(演劇)"の活用までは、なかなかできませんが、相互体験実習をできるだけ導入し、アタマではなく、身体で五感で体感できるような"氣付きの場"の提供を増やしております。

また、メンタルヘルス上の基礎知識も持って帰れるように、最低限"コーピング(ストレス軽減解決方法)"について、短時間でも情報交換をしていただくことが増えました。

直接対話やプレゼン能力の向上が必要

また、受講生の方々に、ビジネス・コミュニケーション上の大事な留意点を確認しつつ、対面式の直接対話(会話)力やプレゼン能力の向上を図っていただく必要があることを感じます。

パソコンやスマホのようなIT機器によるデジタル・コミュニケーションの機会が急増しており、アナログの対面式の普通の会話(快話)や雑談、大事なビジネス・トークがスムーズにできない、あるいは苦手といった方々が増えてきています。

「良き話し手」としては言語明瞭化、つまり簡潔明瞭に、分かりやすく、的確に、時に印象的にしゃべる力をつける。

「良き聴き手」としては、笑顔で、軽く頷いたり、相槌を打ちつつ、大事なことはポイントをメモすることを確認し合います。

聴き出し上手の態度を心がけ、タイミングよく良く質問をしたり、相手の話が長い場合には要約したり、楽しく雑談する場をできるだけ数多く提供します。

さらに、ストレスや"勤続疲労"のせいでしょうか、「怪話(壊話)のドッジボール」が増えてきているようなので、当たり前の「会話(快話)のキャッチボール」能力の強化が不可欠になってきております。

プロフェッショナル意識、一般教養の低下

最後に、自分磨き意識やプロフェッショナル意識、及び一般教養の低下傾向が多々見受けられます。当たり前の常識、あるいは躾とでもいうべき一般知識~教養のレベルが、年々著しく低下していることを痛感します。仕事や通勤で疲れているせいでしょうか。加えて、IT機器の利用が増えていることもその一因でしょうか。ビジネス・パースンとしてレベルアップするために、経済新聞、業界誌を読んだり、自分磨きをする方が減ってきているようにも思われます。

その対策として、研修中どんどんクイズ形式で隣同士答え合わせをしたり、事前課題に「私の推薦図書紹介」を課し、研修テーマに即した書籍(活字)に親しむ機会を提供するような"国語力強化(活字に親しむ)"研修を増やしております。

人間性回復 凡事徹底+積極一貫→凡事一流へ!

PHPゼミナールでは、教える場というより、できるだけ「氣付きの場」(止観の場:慌しい日々の中、しばし立ち止まって心を静め、自分自身や周囲の方々、物事や人生を丁寧に見つめ、感謝の心を取り戻していただく機会)の提供を心掛けております。

私自身、今一度、松下幸之助翁の理念にのっとり、研修ご参加者の成長の促進援助者として、謙虚に素直に生涯学び続けて参りたいと思います。

2020年の東京オリンピックを数年後に控え、日本文化の素晴らしさを世界に発信できる絶好の機会に、お互い日本人らしさ(例えば、おもてなしの心、ねぎらい、いたわる心)を大切にした、凛とした社会人(グローバル人財)として、イキイキと活躍できるような環境を、身近なところから協働しつつ創り上げていきたいものであります。

会場清晃(あいば・きよあき)
1983年、(財)松下政経塾(二期生)基礎課程修了(教育全般 及び 高齢化社会に関する研究を行なう)(株)PHP総合研究所に入社し研修局に配属。現在、PHPゼミナール主幹講師。個々人のヤル気やチャレンジ精神の涵養(主体性や善導力の発揮)、選抜型リーダーやメンターの養成、「アクション・ラーニング」、実践的リーダーシップ能力向上などを中心に幅広いテーマの研修を担当している。

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