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課長として欠かせない3つの資質

2017年6月26日更新

課長として欠かせない3つの資質

課長として欠かせない3つの資質があります。これらは、それぞれに配分は異なりますが、いずれかが全く欠けてしまいますと、周囲の信頼は得られず極端に言えば課長失格とさえなりかねません。
あなたの会社の課長は、大丈夫でしょうか?

1)ロジカル・論理型
2)共感・感性型
3)自由・枠なし型

それぞれ説明していきましょう。

 

ロジカル・論理型

これは、左脳タイプで数字に強く、理路整然と物事を説くことのできる資質です。もちろん生まれつきの性格もありますが、後天的に身に付けていくことは可能です。部署や上司がこのタイプですと、ともに仕事をしていくうちに鍛えられることにもなります。

この傾向が強くありますと、ビジネスでは欠かせない力なので、「あの課長はデキる」という評価になります。社内だけでなく特に社外的にロジカルに商談を進めますと、会社全体の評価もあがりますので、ビジネスではあいまいな言い回しを避けて、極力数字を用いるなどの工夫が必要です。できるだけ速くなどとは言わずに、遅くとも来週17日の15時までにお届けします。というような言い回しにも慣れるよう努力をすることです。はたして御社の課長はできているでしょうか?
大切なのは、後述しますが、この特性を伸ばすことと、他の特性とのバランスを考えることです。

共感・感性型

このタイプは、古い時代の「お母さん」タイプといってもよいでしょう。相手に共感してともに悩んだり、心配できる人です。
このタイプですと、感性が中心で人間関係がうまくいきます。ですので、人に協力してもらうとか、手伝ってもらうのは得意なので結果仕事の成果が出やすいのです。
しかしこの型が極端にすぎますと、人からの頼まれ仕事が多くなりすぎたり、基本的にビジネスとして割り切ることができにくくなるので、注意したいもの。人にダマされやすいのは、人を信用するのは良いのですが、ロジカルに考えることをしないのも原因です。
ビジネスでは人間関係に合わせて、論理的に考えること、筋道を明らかにして建設的に批判したり、不備な点にまで考えを巡らせることは欠かせないのです。ですから、このタイプの傾向があれば、あわせてロジカルに対応していくこともしていくことです。
逆に「ロジカル・論理型」の傾向が強く、共感にかけますと、仕事ができても人望が得られず、結果として成果が出にくいので、課長としてはバランスをとることが大切なのです。
研修の中で分析をしますと、共感タイプは6割以上いまして、先のロジカル、左脳型が3割くらいというのが平均です。
要は、繰り返しますが、バランスです。それぞれ全くゼロまで下がっては良い課長とはいえないのです。クールに分析ができてなおかつ周囲と共感、感性で通じ合えるのが理想です。

自由・枠なし型

研修をしていますと、なかには講義中に「えっ嘘でしょ!」とか「それはすごいな!」と大声で騒ぐような人がいます。自分のペースで型にはまらない、自由闊達なタイプです。
今までの経験ですと、だいたいクラスの一割くらいいます。
波にのり自由に力を発揮しますが、落ち込むとガクッとして気分が下がり成果が出にくい。そんな傾向があるようです。
基本は楽天的で、明るく発想の自由にでる傾向は強いのです。必要なのはビジネスの中では当然枠がありますので、自分では「ややきつい」という位に周囲とスケジュールや協調の枠を設けて行動すること。ビジネスで大切なロジカルさも加えていくことを、心がけるのです。この傾向が全くないと、明るいところのない、時にはハメを外すこともない、つまらない、型にとらわれて、自由な発想のできない課長になりがちです。

バランス感覚をもった課長を育てたい

ここにあげた三つというのは、課長としてバランスをとりながら、全くゼロにせずに、課長として不足している部分を意識して伸ばすことが大切です。
もっと論理的に考えよう。
もっと人間関係に時間をかけよう。
もっと自由に発想してみよう。

そんなバランス感覚をもった課長を、育てたいものです。
まずは、課長が三つのうちどの傾向が強くでているのかを知ること、気付くことが最優先です。その上で修正をはかること。昔から言われるように、「己れ自身を知ること」こそが成功への道なのです。御社の課長ははたして自分自身を知っているでしょうか?

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松本幸夫(まつもと・ゆきお)
人材育成コンサルタント。1958年、東京生まれ。「最短でできる人をつくるプロ」として、最前線を走り続けている。マスコミや流通、通信、製薬、保険、電気、金融、食品といった業界で指導を行い、営業をはじめとするあらゆる職種のプロを育成することに定評がある。年間220回の研修、講演活動を行い、そのリピート率は92%を超える。NHKなどのテレビ出演も精力的にこなす。主な著書に『とにかく短時間で仕事をする!コツ』(スバル舎)、『仕事が10倍速くなるすごい!法』『人を動かす質問力&聞く力』(三笠書房)、『アガリ症を7日間で克服する本』(PHP文庫)などベストセラー多数。「呼吸法で人生が変わる」がモットー。

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