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7つのステップでマネジャーの「問題解決力」を高める!

2020年10月 2日更新

7つのステップでマネジャーの「問題解決力」を高める!

企業活動において何か問題が発生したときに、責任者が迅速に解決に向けた行動を取ることができれば、その後の活動継続に大きな支障は生じないでしょう。マネジャーの問題解決スキルが、会社の危機を救うこともあるのです。

マネジャーに不可欠な問題解決力

プレイヤーとして現場で成果を上げつつ、チームのマネジメントも行なう「プレイングマネジャー」。今や当たり前となりつつあるプレイングマネジャーですが、その役割は、自身がプレイヤーとしての業務を継続しながら、組織を牽引し、部下を育て、チームのコミュニケーションを図るなど、多岐にわたります。なかでも重要な役割は、問題が発生したとき、それを適切に処理して解決に導くことです。会社がプレイングマネジャーを育成していくうえで、「問題解決スキル」を身につけてもらうことが非常に重要となります。

7つのステップで問題を解決する

PHP通信ゼミナールのテキスト『プレイングマネジャーの仕事術』から、問題解決に役立つ手法や考え方を一部抜粋し、紹介していきましょう。まずは「問題解決の7つのステップ」について。個々の問題は、次の手順に従って解決していくことができます。

STEP1 現状を把握する
問題が発生したときには、まず現状を把握・整理して、事実をつかむことから始める。ただし、どれだけ情報を集めても事実を100%把握するのは困難。問題解決にはスピードも求められるので、ある程度解決に必要な情報が集まった時点で次の行動に移る。

STEP2 理想形を明確にする
次に、現状を打開してどのようになりたいのかという「理想形」「あるべき姿」を明確にする。問題解決に取り組む際には、その問題の中身に応じて「限定的な理想」を設定することが大事。

STEP3 現状と理想の差を確認する
現状を把握し、理想形が明確になったら、「現状と理想との差」が確認できる。そのうえで、差をどれくらいの時間で埋めなければいけないかを検討する。

マネジャーに不可欠な問題解決力

プレイヤーとして現場で成果を上げつつ、チームのマネジメントも行なう「プレイングマネジャー」。今や当たり前となりつつあるプレイングマネジャーですが、その役割は、自身がプレイヤーとしての業務を継続しながら、組織を牽引し、部下を育て、チームのコミュニケーションを図るなど、多岐にわたります。なかでも重要な役割は、問題が発生したとき、それを適切に処理して解決に導くことです。会社がプレイングマネジャーを育成していくうえで、「問題解決スキル」を身につけてもらうことが非常に重要となります。

7つのステップで問題を解決する

PHP通信ゼミナールのテキスト『プレイングマネジャーの仕事術』から、問題解決に役立つ手法や考え方を一部抜粋し、紹介していきましょう。まずは「問題解決の7つのステップ」について。個々の問題は、次の手順に従って解決していくことができます。

STEP1 現状を把握する
問題が発生したときには、まず現状を把握・整理して、事実をつかむことから始める。ただし、どれだけ情報を集めても事実を100%把握するのは困難。問題解決にはスピードも求められるので、ある程度解決に必要な情報が集まった時点で次の行動に移る。

STEP2 理想形を明確にする
次に、現状を打開してどのようになりたいのかという「理想形」「あるべき姿」を明確にする。問題解決に取り組む際には、その問題の中身に応じて「限定的な理想」を設定することが大事。

STEP3 現状と理想の差を確認する
現状を把握し、理想形が明確になったら、「現状と理想との差」が確認できる。そのうえで、差をどれくらいの時間で埋めなければいけないかを検討する。

STEP4 原因を究明し、対策を練る
問題が発生した原因を突き止める。原因は一つとは限らないうえ、真の原因が見えにくい場合もあるので、ノート等に各要素の関連性を図式化して考えるとよい。

STEP5 仮説を立て、意思決定をする
現状がわかり、理想を設定し、問題の原因が判明したら、どうすれば解決できるかという「仮説」を立てる。仮説は複数想定しておいて、マネジャーはどの方法を採用するかを意思決定する。実行してうまくいかなければ、別の仮説に適宜切り替えて取り組む。

STEP6 直近の目標に集中して取り組む
仮説の中から有効な方針を選択し、必要に応じてチーム態勢を整えて、効率よく解決に取り組む。

STEP7 取り組んだ結果を評価する
仮説に基づいて実行し、どのような結果が出たのかを把握し、検証を行う。

システム・シンキングで問題を解決する

多くの要素が複雑に絡み合って問題が発生しているような場合、前述の「問題解決の7つのステップ」だけでは解決が難しいことがあります。そのようなときのために、同テキストでは「システム・シンキング」を身につけることが推奨されています。同テキストからご紹介しましょう。

【システム・シンキング(システム思考)とは】
システムとは、複数の要素が集まり、相互に作用しながら全体として1つのまとまった働きをするものを指します。(略)システム・シンキングでは、物事を1つのシステムとして捉えます。システムを構成する要素が相互に影響を及ぼしていること、また、それらの要素が1つのまとまった働きをしていることを前提にした考え方です。
このシステム・シンキングを用いることで、複雑に絡み合う物事へのアプローチが楽になります。

システム・シンキングを行う手順

システム・シンキングの説明には、いわゆる「氷山モデル」がよく用いられます。次の「LEVEL1」は氷山の海面より上の「見えている部分」で、「LEVEL2」から「LEVEL4」は海面より下に「隠れている部分」だと考えるのです。つまりシステム・シンキングとは、「見えている部分」よりもはるかに大きな「隠れている部分」を解明することで、複雑な問題にメスを入れ、解決していこうというアプローチだといえます。

LEVEL1 出来事・事実を把握する
まず「何が起こっているのか」という出来事・事実を把握する。しかし、見えている出来事や事実は「氷山の一角」であるということを前提に検討を進める。

LEVEL2 パターンを見つけ出す
把握した出来事・事実について、どんなパターンをもっているのかを考える。例えば「どういう行動をしたときにその出来事・結果が起きたのか」「時間の経過によって状況がどのように変化するのか」など、問題となる事象が起こる推移・変化のパターンを見つけ出す。グラフなどをつくって見える化するのも有効。

LEVEL3 システムを探る
パターンをつかんだら、その出来事・事実が引き起こされる「構造=システム」を探る。パターンを構成する複数の要素が、どのような「因果関係」で結ばれているのか、これを捉えたものがシステムである。このシステムの全体像がわかれば、出来事・原因が発生する仕組みが理解できる。

LEVEL4 メンタルモデルを考慮する
メンタルモデルとは、一人ひとりの人間がもっている「固定観念」「価値観」「世界観」などを指す。システムが構築される過程において、多くは無意識のうちに、関係者や関係組織のメンタルモデルが反映されている。ここに着目し、探求することで、問題を根本的に解決できる可能性が高まる。注意しなければいけないのは、問題解決に取り組むマネジャーの判断が、その人自身がもつメンタルモデルの影響を受けているということだ。そこまで注視することによって、客観的な判断に近づくことができる。

企業がさまざまな活動をしていくうえで、日々大小いろいろな問題が発生するものです。そのたびに、プレイングマネジャーはチームの責任者として問題解決に当たらなければなりません。しかしそれにばかり時間とエネルギーを費やし、他の業務がおろそかにならないように、社員教育を通して問題解決能力の向上を図っていくことも重要でしょう。

※本記事は、PHP通信ゼミナール『プレイングマネジャーの仕事術』のテキストを抜粋・編集して制作しました。

通信教育「プレイングマネジャーの仕事術」はこちら

森末祐二(もりすえ・ゆうじ)
フリーランスライター。昭和39年11月生まれ。大学卒業後、印刷会社に就職して営業職を経験。平成5年に編集プロダクションに移ってライティング・書籍編集の実績を積み、平成8年にライターとして独立。「編集創房・森末企画」を立ち上げる。以来、雑誌の記事作成、取材、書籍の原稿作成・編集協力を主に手がけ、多数の書籍制作に携わってきた。著書に『ホンカク読本~ライター直伝!超実践的文章講座~』がある。

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