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管理職研修にフィードバックを学ぶeラーニングを導入。上司と部下が共に成長する組織づくりへ!【企業事例】

2021年10月28日更新

管理職研修にフィードバックを学ぶeラーニングを導入。上司と部下が共に成長する組織づくりへ!【企業事例】

人事制度の公平・公正な運用は、マネジャーの正しい人材評価が前提条件。それを実現するためには、上司と部下のコミュニケーション、しっかりとした意思疎通が欠かせません。そこで必要になるのが「フィードバック」のスキルです。
人事制度改革を機に、マネジャー向けにeラーニング研修を採用された(一財)日本品質保証機構 人事部課長の岡野雄一朗氏に、研修効果や今後の展望について、お話をうかがいました。

※写真は、(一財)日本品質保証機構 JQA多摩テクノパークの外観

人事制度の改革を機に、コロナ禍でも教育を継続できるeラーニングを導入

●まず、岡野課長が担当されている業務内容をお聞かせください。

私は人事部人事課課長として、人事関係業務を統括する立場で仕事をしています。具体的には、新卒と中途を含む人材の採用活動、今回のeラーニング『実践!フィードバック』の導入を含めた社内研修の企画・運営、人事制度の運用・管理、労務管理、入社式等の各種行事の運営などがあげられます。

●PHP研究所のeラーニング『実践!フィードバック』(監修:立教大学 経営学部 教授・中原淳)をマネジャー研修にご採用いただいたのは、どういうきっかけでしたでしょうか。

当機構では2019年に人事制度を大幅に変更し、2020年からその運用が始まりました。賃金体系や評価制度も大きく変わりました。この新しい制度を公平・公正に運用していくためには、「一人ひとりの人材をどのように評価するのか」といった仕組みづくりが非常に重要になってきます。
当機構内の労働組合とも時間をかけて話し合った中で、新しい制度においては適切な人事評価が不可欠であるという点が主張されました。さらに、納得感のある評価が行われるためには、上司と部下がしっかりと意思疎通していくための「フィードバック」が必要だという声が上がりました。

2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いた時期に、管理職を集めて評価方法を学ぶための研修を実施することができました。ところが、21年は、感染が再拡大していた状況もあり、集合型研修の実施が難しかったため、eラーニング研修を選択したのです。その際、テーマとして選定したのが「フィードバック」でした。この「フィードバック」は比較的新しい概念であり、当機構のマネジャー層に実施する研修として最適と考えたわけです。

中原淳氏のわかりやすい講義と臨場感のあるケーススタディ

●2021年の2月から3月にかけて、100名以上のマネジャーの方々がeラーニング『実践!フィードバック』を受講してくださったわけですが、内容については、いかがでしたでしょうか?

実は、私自身も受講したのですが、まず、この研修プログラムを監修された中原淳氏の講義が非常にわかりやすく、その内容が強く印象に残りました。従来の一般的な人事評価に関する考え方や方法論を一歩踏み越えて、新しいお考えを提示されていたのではないかと考えています。
また、上司が部下に「フィードバック」する場面を映像で再現した「ケースドラマ」が複数ありましたが、そのなかで演じられている対話の様子が、非常にリアリティがありました。
視聴する際、「ケースドラマに出てくる管理職になったつもりで観るように」と説明があり、例えば問題を抱えた部下に上手に対応する姿を観ることで、とても参考になったと感じています。これまでの講師を招いた研修でもロールプレイを行うことがありましたが、今回のeラーニングのケースドラマは、それに近い臨場感があることに驚きました。
今回はコロナ禍における緊急対応としてeラーニングを選んだのですが、予算等も勘案しながら、今後も継続していく可能性があると思っています。

●ありがとうございます。研修から約半年になりますが、受講された管理職の皆さんや部下の方がたに何か変化はありましたでしょうか?

当機構の評価制度は、現在1年単位で行っています。御社の教材で学んだのが今年の2月から3月だったため、まだ1年間の具体的な成果を確認するところまではできていません。
ただ、毎年夏ごろに全職員へアンケートを実施しており、その中に「上司からの適切な人事評価、フィードバックがありましたか?」という質問項目を設けています。そこで出てきた回答から割り出した数値が、昨年よりも若干向上していることがわかりました。昨年と今年との違いは、昨年度末に御社のeラーニングを導入したことと、年度替わりに管理職の人事異動があったことです。
eラーニングを受講した管理職のもとで働く部下の人たちの数値が良くなっていたということは、この学習の効果があったと考えてもいいのではないでしょうか。さっそくいい影響があったので、とても嬉しく思っています。

●それはすばらしい成果ですね。弊社としては何よりもうれしいお言葉です。ありがとうございます。

「フィードバック」を通して管理職と部下の同時成長を目指す

●先ほど、人材を評価する仕組みづくり、評価制度を公平・公正に運用していくことが重要だといわれましたが、今回の教材はそうした面でどのような効果があったとお考えでしょうか?

これまで実施していた講師を招いての人事評価制度に関する研修では、複数の部下に対して「いかに公平に評価をしていくか」というところに学習の主眼が置かれていました。それに対して、今回導入したeラーニングでの「フィードバック」研修は、「管理職とその部下たちの同時成長」につながる内容だったのではないかと考えています。
「フィードバック」は基本的に上司と部下の1対1の面談で行われることになるわけですが、そこで何を伝えるかが非常に重要になってきます。というのも、eラーニングのなかで、中原淳氏が解説されていたように、管理職と部下との間で意識や考え方のズレが当然あるわけですが、本人たちがそれを自覚できているかどうかは別の問題です。お互いに相手が当然わかっていると思っていることが、実はまったく通じ合っていない場合が多いのです。
だからこそ、表面的な会話に終始するのではなく、「フィードバック」の定義にもあるように、管理職は、まずは部下に対して「相手の耳が痛くなるようなことでもきちんと伝えられる能力」を身につけなければなりません。そのうえで、部下に課題を与え、部下本人が自分で考えて行動するように仕向けていく。そして、その成長を支援していくことが大切なのだろうと考えます。

●なるほど。部下の成長課題について、上司と部下が共通認識をもつことが大切というお考えですね。

そうですね。管理職が部下に対して「何を期待しているのか」「改善すべき点は何か」といったことをしっかりと伝えることができれば、部下は管理職が何を求めていたのかを理解し、自分の課題をきちんと認識して成長していくことができるでしょう。
また、それを伝える努力をすることで、管理職の側もマネジメント能力が向上していくはずです。
その意味で、「フィードバック」の導入は、先ほど述べた「管理職とその部下たちの同時成長」につながっており、またそういう効果を人事部としても期待しているところです。
中原淳氏の「フィードバック」理論にもとづいたマネジメントが実践できるようになれば、それは管理職一人ひとりにとって大きなアドバンテージになると思っています。

若手管理職の育成が重要課題

●それでは最後に、人材開発において、これからどのようなところに注力されていくのかといった展望をお聞かせいただけますでしょうか。

当機構では、今回の人事制度の改定とともに、教育・研修制度の全体的な見直しを行いました。例えば、階層別研修を増強するなど、研修の機会も大幅に増やしています。
今後の取り組みとして、私自身は、新しくマネジャーの立場になる若手の新任管理職へのフォローを強化していきたいと思っています。というのも、当機構は各事業部門の専門性が高く、しかも非常に細分化されていることもあって、管理職候補となる人材が不足しがちな面があるのです。どうしても管理職が足りない部署では、他の部署のマネジャーが兼務しているようなケースもあります。
また、昨今、「管理職になりたい」と考える若手社員が減ってきているという世間一般の傾向がありますが、当機構でもそうした傾向が多少見られます。ですので今後も、若手管理職の育成に、特に注力していきたいと考えているのです。

マネジメントのあり方は変わってきている。今後の課題とは?

●若手の管理職の育成に関して、具体的には、どのような課題があるとお考えでしょうか?

若手の管理職、というよりも、マネジャーのあり方そのものが、ひと昔前とはずいぶん変わってきているように思います。
たとえば、昭和の時代には、マネジメントといっても、ある意味、体育会的な上意下達式といいますか、上司が指示をして部下はそれに従うようなパターンが多かったように思います。もちろん職種や企業・団体によってそれぞれ文化があり、今でも「上司の背中を見て部下が育つ」という昔ながらの部下育成が成り立っている組織があるかもしれませんし、そういうものが、今後、すべてなくなるということはないでしょう。
しかし、当機構では、中原淳氏が提唱する「フィードバック」のような、新しい時代の人材育成論に立脚したマネジメントのあり方を検討し、積極的に採り入れていくべきではないかと考えているのです。

●それは、精神論ではなく、理論に基づいたマネジメントという意味でしょうか?

そうですね。中原淳氏のご著書にもありましたが、今は「管理職と部下がお互いに補完し合う時代」ではないかと思っています。チームを構成するメンバーが、それぞれ能力を発揮し、上司と部下が補完し合いながら強い組織をつくっていくことで、大きな力が発揮されるようになります。新しいリーダーは、チーム全体を見ながらそうした方向づけができるマネジメントが行えるようになるべきであり、そういうリーダーやマネジャーを増やしていきたいと願っているのです。
今は、経営環境もそうですが、人と組織の在り方が激しく変化していく時代です。これまでのように、各個人の経験や勘に頼るばかりではなく、社会科学の知見に基づいた人材育成のあり方を学び、時代に即したリーダーシップやマネジメントを実践できる管理職を育てたい。また、それに呼応して共に成長していけるメンバーも増やしていきたいですね。

●本日は、ありがとうございました。これからも貴機構の人材育成のお役に立てるように、私どもも努力していきたいと思います。

日本品質保証機構(JQA)岡野雄一朗氏

お話をうかがったのは......

一般財団法人 日本品質保証機構(JQA)
人事部人事課 課長 岡野雄一朗 様

創業年:1957年
事業内容:公正な第三者機関として、マネジメントシステム・製品・環境等に関する認証・試験・検査等を実施。「ISO9001」「ISO14001」等の認証。電気製品や医療機器の認証・試験。計測器の校正・計量器の検定。JISマーク認証など。
従業員数:967名(アルバイト・嘱託含む)

聞き手:PHP研究所 産業教育普及一部 草薙織人

マネジャー向けeラーニング『実践!フィードバック』はこちら

『実践!フィードバック』の詳しい資料(PDF)ダウンロードこちら

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