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これから課長になる人が心得ておくべき3つのこととは?

2015年9月24日更新

これから課長になる人が心得ておくべき3つのこととは?

「一番働き、一番つらいポスト」とも言われる課長。これから課長になる人が、試練に立ち向かうために心得ておくべき3つのこと、そして新任課長研修で教えておくべきことをご紹介します。

課長はつらい仕事?

課長に昇進したのはいいものの、悩みが尽きないという人が多くいます。課長職は、やることが多いわりには権限が小さく、責任は重いため、「一番働き、一番つらいポスト」とも言われています。では、実際どのようなことで苦労しているのでしょうか?

●業績が悪くなるとリストラの対象となる
●新入・若手社員、年上部下や契約社員、派遣社員など、多様な価値観の社員をマネジメントしなければならない
●パワハラ、セクハラ、コンプライアンス違反、個人情報の漏えいなどのリスクに翻弄される
●グローバル人事でITや英語など慣れない勉強をしなければならない

また、新任課長のなかには、プレイヤーとしての自分の成功体験やプライドに縛られ、部下に任せられない人が多くいます。そのため自分で仕事を抱え込み、あたふたしています。その結果、部下が育たないし、組織が沈滞するなど悪循環に陥っています。

課長になる人が心得ておくべき3つのこと

こうした悪循環に陥らないために、これから課長になる人には、「課長は人間的に成長するポスト」と位置づけて覚悟を決めてもらうことが大切です。いかなる試練にも立ち向かえるよう、次の3つのことを心得て準備してほしいと思います。

●心得1:ビジネス書を読んだり、社内外の勉強会に参加したりするなど、常に自己啓発しておく。
人の上に立つリーダーとして、知識やスキルだけでなく教養も身につけて人間力を磨くことが求められます。

●心得2:社内外で尊敬でき、いろいろな相談にのってくれるメンターを見つけておく。
身近な上司・経営者で尊敬できる人がいて直接相談できればいいのですが、いなければ有名経営者やドラッカーのような偉人の本を愛読することでも構いません。

●心得3:プレイヤーとして専門性を磨き、現場の仕事に精通しておく。
最近では、役職定年制により、プレイヤーに戻る可能性もあります。

新任課長研修で教えておくべきこと

課長に昇進することで役割や仕事が大きく変わるとともに、権限や責任も大きくなります。この役割の変化のタイミングにきちんとマネジメントを教育することで、自信を持って仕事をできるようになります。新任課長が学ぶべきマネジメントをあげてみましょう。

業務マネジメント

課長が業務を管理するときに必要となるのが、「PDCAサイクル」です。具体的には、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、修正(Action)、の管理サイクルを回しながら、部下を率いて業務を管理統制していきます。ただ業務を推進するだけではなく、業務の生産性向上させ、部下と組織の成長につなげていくことが、課長の業務マネジメントであることを教えるべきです。

部下マネジメント

課長が目先のことを、場当たり的な指示・命令で部下を動かそうとすると、部下のモチベーションはどんどん下がり、組織が疲弊していきます。部下の能力を引き上げ、より高い成果が出せるように育成を行なう部下マネジメントは、課長にとって最も重要な仕事です。

タイムマネジメント

課長が与えられた目標や課題を達成して「成果」をあげるためには、自分がすべき仕事と部下に任せる仕事を判断して、できるだけマネジメントに時間を投入していかなければなりません。時間がなくて悩んでいる課長には、まず手帳やノートに自分の行動を分単位で記録して、時間の使い方を検証するタイムマネジメント研修を受講させることをおすすめします。

リスクマネジメント

課長は、部下が安心して仕事に取り組めるように職場リスクに対処するように努めなければなりません。起こりうるすべてのリスクをシミュレーションして、冷静に対応ができるよう、研修を実施するなど備えておくことが必要です。

新任課長研修では、マネジメントの基本をしっかり身に付けてもらうために、これら4つのマネジメントを研修カリキュラムに盛り込むことをおすすめします。

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茅切伸明(かやきり・のぶあき)
株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会)

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