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内定辞退防止のために人事が取り組みたい3つのフォロー施策! 辞退の理由も紹介

2021年8月16日更新

内定辞退防止のために人事が取り組みたい3つのフォロー施策! 辞退の理由も紹介

大きなコストをかけて獲得した内定者の辞退は、企業にとって大きな損失です。内定辞退防止は企業にとって重要課題といえるでしょう。職場見学会や入社前研修などのフォロー施策を具体的にどう進めてくべきか、また実施する際の注意点についても具体的に紹介します。なぜ内定者が辞退するのかについても解説しますので、フォロー施策を立てる際の参考としてください。

INDEX

内定者が辞退する5つの理由

時間と労力をかけて内定者を決定しても、すべての内定者が入社するわけではありません。優秀な人材は複数の企業から内定を受けていることも多く、入社式までに内定辞退の連絡がくることもあるでしょう。内定者が辞退を決意する主な理由としては、次の5つが挙げられます。

1.企業に対する不信感が芽生えたから
2.内定期間が長すぎたから
3.もともと入社を強く希望していなかったから
4.雰囲気が合わないと感じたから
5.社員と合わないと感じたから

1.企業に対する不信感が芽生えたから

求人案内に記載されていた選考方法や条件と実態が違ったとき、また、ホームページなどで紹介されていた企業内の様子と面接時に感じた様子が違ったときなどは、内定者の中に企業に対する不信感が芽生えることがあります。
何回も面接をするはずが、意外なほど短期間で内定が出たときも、内定者は不信感を覚えるかもしれません。「ちゃんとした選考をしていないのでは?」「そもそも面接希望者が少ないのでは?」と不安が募り、内定を受け取っても辞退する可能性があるでしょう。

2.内定期間が長すぎたから

内定が早く決まり過ぎると、入社までの期間が長くなります。内定者が考える時間も長くなるので、「本当にここで良いのだろうか」「会社でうまくやっていけるのだろうか」と思い悩み、内定を辞退するケースもあるでしょう。
また、友人や先輩たちの話を聞く機会も増え、「他の企業の面接も受けてみよう」「大学院に進学して、もっと学んでから入社するほうが良いのではないか」と考え直す内定者もいます。この場合は、定期的な内定者懇親会の開催などフォロー施策が重要になります。

3.もともと入社を強く希望していなかったから

ほとんどの就活者は複数の企業の選考を受けます。なかには、入社を強く希望していない企業もあるかもしれません。
より優先順位が高い企業、入社をより強く希望している企業から内定を受けた場合は、優先順位の低い企業からの内定はすべて辞退することになります。面接で「自社を本命企業としているか」を見抜くことは難しいため、採用過程でもっと自社の魅力をアピールできなかったかなど反省すべき点はあるかもしれませんが、この場合は仕方のないことといえるでしょう。

4.雰囲気が合わないと感じたから

ホームページや企業訪問を通して就活時に感じた印象と、内定後の懇親会や研修で受けた印象が異なる場合もあるでしょう。内定者にとって良い意味でのイメージ違いであれば良いのですが、「私には合わない」「もっと明るく活気がある会社かと思った」というようなイメージ違いのときは、内定を辞退することにもなりかねません。
こうしたことにならないように、内定者には一面的でなく、さまざまな方向から会社のイメージや職場の様子を伝えることが大切です。また、違和感を覚えていると思われる人を早めにフォローし、不安を解消してもらう施策が欠かせません。

5.社員と合わないと感じたから

内定後は懇親会や研修などで社員に接する機会が増えます。「私もこんな社員になりたい」と思えるような社員に出会えれば良いのですが、反対に、自分には合わない社員やネガティブな印象の社員と出会い、就職したいという気持ちが揺らぐことがあるかもしれません。特に否定的な発言を繰り返す社員や、内定者の不安を理解しようとしない社員に多く接すると、内定者の心が離れてしまうことがあるでしょう。

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内定辞退防止を実現する3つの方法

内定辞退防止を実現する3つの方法

内定者を入社時期まで放置するのはNGです。内定辞退を防止するためには、適切な内定者フォローを実施し、内定者が前向きな気持ちで入社式を迎えられるようにサポートする必要があるでしょう。内定者フォローの方法としては次の3つが挙げられます。

1.職場見学や仕事体験を実施する
2.こまめに相談に乗る、内定者SNSなどで継続的にフォローをする
3.適切な研修を実施する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.職場見学や仕事体験を実施する

学生は「本当に社会でうまくやっていけるのだろうか」と初めての就職に不安を抱えています。少しでも不安を軽減するためにも、職場見学会を実施してみてはいかがでしょうか。各部署を紹介しながら具体的な仕事内容について解説することで、内定者は入社後のイメージをつかみやすくなり、仕事に対する不安を軽減できるでしょう。
また、実際の仕事を体験する機会を設けるのもおすすめの方法です。入社前に仕事内容が覚えられるので、会社にとっては即戦力を養成する機会になります。内定者にとっては仕事を覚える機会になるだけでなく、関係のないアルバイトよりも有意義な経験にもなるでしょう。

2.こまめに相談に乗る、内定者SNSなどで継続的にフォローをする

内定が決まること自体は嬉しくても、学生は社会人になることや就職先を決めたことに対して不安を感じるものです。いわゆる「内定ブルー」と呼ばれる状態ですが、気持ちが揺れて内定を辞退することにもなりかねません。
内定ブルーを感じる時期には、企業からのこまめなフォローが必要です。内定者の悩みや不安を聞き、社会人の先輩としてのアドバイスを送ります。内定者ごとにメンターを配置すると、より相談しやすい環境を提供できるでしょう。また、実際に会って相談に乗るだけでなく、メールやチャットなどでも気軽に相談できる環境を用意するとハードルが下がり、コミュニケーションがとりやすくなります。

コミュニケーションツールとしては、一般的に受容されているFacebookやLINEといったSNSもありますが、自身のプライベートのアカウントを仕事先と繋げたくないという意識は若い人ほど強い傾向もあります。
なので、一般的には有料の内定者用SNSサービスを導入する。または社内用のSNSツールの一部を利用し、内定者グループ向けにチャンネルを作るなどの対応が考えられます。 リスクとしてはそこで共有した社内情報の漏洩などが心配されますが、内定者研修でもビジネスマナーの一環としてSNSの適切な利用や注意点は学ぶ必要のあるトピックです。

3.適切な研修を実施する

内定者の不安は、適切な研修によって解消できることがあります。例えば「社会人としてうまくやっていけるのだろうか」と内定者が不安に感じているのであれば、ビジネスマナーや社会人としての常識などを学ぶ機会を設けてみてはいかがでしょうか。
また、パソコンの操作に不安を感じる内定者には、ワードやエクセルなどの基本的な操作についての講習会を実施できるでしょう。入社前におすすめの研修については、次項で詳しく解説します。

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内定辞退防止につながる入社前研修

入社前研修

入社前研修を行うことで、内定者の不安を解消することができます。また、内定から入社までの期間が長い場合には、期間をおいて何度か研修を行うことが有効です。内定者のパソコンスキルやビジネスマナーをレベルアップさせ、即戦力となる人材を育成することもできるでしょう。入社前に実施できる研修をいくつか紹介します。

社会人としての心構え

学費を払って勉強する大学や専門学校とは異なり、会社は働いて給料を受け取る場所です。いつまでも学生気分でいることは、一人前の社会人としてふさわしいこととはいえません。
内定者に社会人としての心構えを習得する研修を実施することで、社会に出ることに対する不安も軽減できるでしょう。例えば以下のようなことを研修で習得します。

・学生と社会人の違い
・会社の使命と役割
・組織の一員になるというのはどういうことか
・プロ意識とは

社会人としての常識

周囲の人から受け入れられ、良好な人間関係を保つためには、社会人としての常識を身につけることが大切です。事前に修得しておかないと、職場に配属になってから恥ずかしい思いをしたり、挫折感を覚えたりすることになるかもしれません。
そのような羞恥心や挫折感がきっかけとなって、入社後すぐに離職する可能性もあります。入社前に社会人としての常識を習得しておけば、自信を持って社会人デビューができ、短期間での離職も回避できるでしょう。

入社前研修では、以下のようなことを社会人としての常識として学びます。

・社会人としてふさわしい言葉遣い、挨拶
・取引先とのつきあい
・仕事とプライベートの分け方
・感情をコントロールすること
・周囲への気配り
・スケジュールの調整方法
・チームで活動すること
・SNSとの付き合い方

ビジネスマナー

ビジネスマナーも、内定者が不安に感じるポイントです。実践で覚えることもできますが、やはり入社前に習得しておくほうが安心でしょう。
また、新入社員がしっかりとビジネスマナーを習得していると、取引先からも良い評判を得られます。入社前研修の一環として、以下のようなビジネスマナーの習得を目指しましょう。

・電話の受け方、かけ方
・携帯電話の使用に関するマナー
・他社を訪問するときのマナー
・お客さまをお迎えするときのマナー
・ビジネスメールの書き方

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研修を実施する際の注意点

入社前研修の注意点

社会人としての常識やビジネスマナーなどの入社前研修を実施することで、内定者フォローを実施できるだけでなく、即戦力を育成することもできます。また、研修を通して内定者との絆を強めることもでき、より強固な人間関係を結べるでしょう。

内定者研修を実施する際には、次の2点に注意してください。

・内容や条件によっては賃金が発生する
・学校と両立できるスケジュールを組む

内容や条件によっては賃金が発生する

内定者向けの入社前研修は、次のいずれかの条件に該当するときは賃金が発生します。

・内定者に参加を義務付けるとき
・自由参加であっても、大多数の内定者が参加するとき
・入社後に必要な知識やスキルを習得することを目的としているとき
・参加しないことで内定者に不利益が生じるとき

例えば、自由参加としていても、入社後に必要なパソコンスキルやビジネスマナーに関する研修を実施したとしましょう。参加しない内定者は入社後スムーズに業務を進められない可能性があるので、内定者にとって不利益が生じます。そのため、この場合は賃金が発生するケースと判断できるでしょう。拘束時間に応じた賃金を計算し、支払うようにします。

学校と両立できるスケジュールを組む

内定者の大部分は学生のため、あまりにも過密な研修スケジュールを組むと、学業と両立させることが難しくなってしまいます。内定者フォローのための研修が、かえって内定辞退を促進させることにもなりかねないので、無理のないスケジュールを組み、内定者が負担なく参加できるようにしておきましょう。
オンライン研修や通信教育などもふくめて、学生が参加しやすく、卒論や授業と両立できる教育を検討しましょう。

まとめ

内定辞退防止のために、企業側ができることはいくつもあります。内定者の気持ちに寄り添い、彼らの不安解消に努めながら、入社まで寄り添って、道筋をつくっていきましょう。
入社前研修は、内定者フォローの一環としておすすめです。オンラインや通信教育、書籍などを利用した方法もあるので、内定者の負担を軽減しつつ社会人として必要な知識やスキルを習得させることができます。ぜひご検討ください。

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