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松下幸之助に学ぶ「衆知」を集めた強いチームづくり3カ条

2023年9月19日更新

松下幸之助に学ぶ「衆知」を集めた強いチームづくり3カ条

強いチームの条件は何か、そしてチーム力を強化するためにはどうすればいいか、それらのポイントを松下幸之助が説くマネジメント論から考察します。

INDEX

グループとチームの違いとは?

いかにすぐれたプレイヤーがいても、個々がバラバラにプレイしていては成果を上げることはできません。ビジネスでもスポーツでも、人びとの集団が「チーム」に進化することによって勝利を収めることができるのです。

2人以上の人が集まって組織を構成したとしても、その状態によって組織は「グループ」と「チーム」に分類されます。グループとは「単に人が集まっただけの状態」を指しますが、チームは「ある目的のために多様な人材が集まり、協働を通じて成果獲得を目指す集合体」を指します。

言うまでもなく、パフォーマンスを上げるためには、組織がチームになる必要がありますが、果たして真のチームと言える組織がどれほど世の中に存在しているでしょうか。

参考記事:タックマンモデルを使った組織開発 グループをチームに変える方法│PHP人材開発

松下幸之助が語る強いチームの条件

チームがさらに進化を重ねることで、その強さに磨きがかかります。そして、強いチームになればなるほど、メンバーのやる気と主体性が増し、各自の個性と能力が存分に発揮され、それがある方向に向かって結集されて、パフォーマンスが上がり続けるのです。

強いチームを作る上で大切なことは何か、それについて、パナソニックグループを一代で世界的な大企業に育て上げた松下幸之助(PHP研究所創設者)は、次のような持論を展開しています。

みんなが経営に興味を持って、お互いに知恵(衆知)を出し合って、それをうまく結集し、経営の芯としている、というような会社は、概して発展している。それが特にうまくいっている会社は急速に発展している。

昭和47年1月10日 松下電器の経営方針発表会での松下幸之助の話

文中にある「衆知」とは、上司、部下、他部門、お客様、取引先など、さまざまな人がもつ知恵のことを指します。幸之助が大切にしていたのは、衆知を集めた強い組織づくりによって経営活動を前進させることでした。

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「衆知」を集める意義

幸之助が大切にしていた「衆知」について、その意義を現代風に解釈すると以下の3つに集約できるでしょう。

1.1人の知恵の限界
Googleの元CEO・エリック・シュミット氏は、「1人の天才よりも、30人の平凡な人間の意見を集約したほうが、結果としては良いものができる」と述べています。

2.情報の所在の変化
リアル情報が存在する場が、川上(かわかみ)(トップ)から川下(かわしも)(現場)へ変化する過程で、現場にいる人たちの「衆知」を集める必要性が増してきました。

3.当事者意識の向上
自分の考えや持っている情報が重視されることで、現場の一人ひとりのモチベーションが高まり、経営参画意識も芽生えやすくなります。

        

「衆知」を集めた強いチームづくり3カ条~松下幸之助流チームビルディング

「衆知」を集めることによって強いチームを作ろうとした松下幸之助流のチームビルディングについて、具体的な方法をご紹介しましょう。幸之助の著作からの引用をもとに、そのポイントを以下の3カ条にまとめてみました。

第1条:方向性を示す(ビジョン、方針を示す)
「指導者の人は言葉を持たなくてはならない。いいかえれば、目標をみなに示すということである。あとの具体的なことはみなに考えてもらえばいい」 出典:『経済談義』(松下幸之助著、PHP研究所刊)

第2条:要望する(期待・役割を伝える)
「『諸君は、こうした当部の方針、目標を理解して大いに勉強に努めてほしい。むずかしいことがあれば相談にのるから』ということを、機会あるごとに要望していく」 出典:『社員心得帖』 (松下幸之助著、PHP研究所刊)

第3条:引き出す(コーチング的コミュニケーションをとる)
「(知恵を)出し合うためには、気やすく互いにものをいうようにしなければいけません。一見、友だちのごとくやる。そして規律はピチッと守っていく」 出典:『社員稼業』(松下幸之助著、PHP研究所刊)

リーダーに求められるチームビルディングスキル

歴史的・文化的に見ても、日本人は集団で行動し成果を上げることに長けてきた民族です。そうした日本人の特性を理解したうえで、その強みを発揮できるようなマネジメントを志向することが勝つためのポイントです。

最後に、改めて松下幸之助の持論をご紹介します。

会社というものは、個々の社員の実力が高まることが肝要(かんよう)です。しかし、個々の実力が高まったからその会社はうまくいくかというと、必ずしもそうではありません。個々バラバラではうまくいかないのです。それをうまくまとめていく力がその会社になければいけません。だからみなさんは、個々の力を養成すると同時に、養成して高まった個々の力をいい意味に調和させるチームワークをとることが大切です。

出典:『道は無限にある』(松下幸之助著、PHP研究所刊)

チームワークを取る力、すなわちチームビルディングスキルが、変化の激しい時代を勝ち抜くために、ビジネスリーダーに必須のスキルとして、今後ますます重要性が高まるでしょう。

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的場正晃(まとば・まさあき)
PHP研究所 経営共創事業本部 本部長
1990年、慶應義塾大学商学部卒業。同年PHP研究所入社、研修局に配属。以後、一貫して研修事業に携わり、普及、企画、プログラム開発、講師活動に従事。2003年神戸大学大学院経営学研究科でミッション経営の研究を行ないMBA取得。中小企業診断士。

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