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成長を重ねるチームは、どのようにして成長し続けているのか?

2018年10月30日更新

成長を重ねるチームは、どのようにして成長し続けているのか?

成長を重ねるチームには、チームのメンバーで共有しているいくつかの項目があります。そしてチームリーダーは、それらの項目が「チームの成長には欠かせない栄養素」であることを理解し、意図的にそれらの項目を仕事やチームビルディングの中に取り入れています。

チームの成長には何が必要か?

皆さんは、チームの成長には何が必要かを考えたことはあるでしょうか。たとえば人間の成長や生命維持には欠かせない「タンパク質」「脂質」「糖質」という三大栄養素が必要です。植物も同じように「チッ素」「リン酸」「カリ」という三要素があります。

もちろん人間も植物も三大栄養素だけで生きているわけではありません。人間では三大栄養素以外にもビタミンやアミノ酸、植物にも二次要素や微量要素というものがあります。

ときどき「チームは生き物である」という言葉を聞くことがありますが、私たち人間や植物と同じように、職場のチームにも成長に必要な要素が多数存在しています。

そして成長し続けるチーム、特にチームのリーダーは自分たちのチームの成長に何が必要かを知っており、それらの要素を意図的に、そしてバランスよく仕事やチームビルディングに取り入れているのです。

成長し続けるチームが共有している6つの項目

チームは生き物であるとはいえ、人間や植物のように物理的に栄養素を吸収する身体を持っているわけではありません。チームの成長とは、チームメンバーの結束力の向上だったり、チームメンバー一人ひとりの専門性の向上や人間性の向上の総和のことを指しています。

それでは、成長し続けるチームは、いったい何を意図的に行っているのかというと、それは次の6項目をチームのメンバー全員で共有することで、チームの結束力を強めたり、メンバー同士で切磋琢磨し成長しあえる関係を築いているのです。

【成長し続けるチームが共有している6つの項目】

1.逆境

2.感謝・愛

3.感動・感激

4.目標・目的

5.達成感・追求感

6.互恵学習

1.逆境を共有する

成長し続けるチームが共有している第一の項目は「逆境」です。アメリカのことわざには次のようなものがあります。

A smooth sea never made a skillful sailor.

(訳:穏やかな海では、優秀な船乗りは育たない)

つまり、「楽な仕事だけをしてたのでは、人は成長しない」という意味のことわざです。成長のないチームは、逆境や困難な壁に積極的に立ち向かうことをしません。「いやだなぁ」とか「できるわけない」と言って、あきらめムード、やらされムードが出て、メンバーで一丸となって逆境に臨むことができないのです。

一方、成長し続けるチームは逆境を皆で受け入れて、それを乗り越えようとします。逆境とは、今の自分たちが一回り成長しないと乗り越えることができない課題ですから、それとしっかりと向き合うことは大変なことです。(向き合っても大変でなければ、そもそも逆境ではありませんが)

では、成長し続けるチームは「なぜ逆境を受け入れ、向き合うことができる」のでしょうか。

逆境の向こうにあるチームの成長をイメージ

成長し続けるチームのメンバーが、なぜ逆境を受け入れ、向き合うことができるのかというと、それは自分たちにとって「逆境」というものがどういった意味を持っているのかをしっかりと理解しているからです。

成長し続けるチームのメンバーは逆境をどのように意味づけしているかというと、たとえば次のような感じです。

・逆境は私たちに成長を与えてくれるもの

・逆境が困難であればあるほど(大変だと強く感じるほど)、乗り越えたときに得られる私たちの成長もより大きなものになる

・チームに逆境が訪れたということは、私たちのチームが成長しなければならない時期が来たというサインである

・逆境という出来事をポジティブやネガティブで判断するのではなく、私たちにとって「大切な機会」であると考える

そのような考えをチームで共有し、ただ単に逆境に対して「大変だ」とか「いやだなぁ」と思うのではなく、「これだけ大変な逆境が来たのだから、乗り越えたあとに訪れるチーム(または、私たち)の成長も、その大変さに比例して大きいものになるだろう」と、逆境そのものではなく、逆境の向こう側にある「乗り越え、成長した自分たち」をイメージして向き合っているのです。


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延堂溝壑(えんどう こうがく)

本名、延堂良実(えんどう りょうま)。溝壑は雅号・ペンネーム。一般社団法人日本報連相センター代表。ブライトフィート代表。成長哲学創唱者。主な著書に『成長哲学講話集(1~3巻)』『成長哲学随感録』『成長哲学対談録』(すべてブライトフィート)、『真・報連相で職場が変わる』(共著・新生出版)、通信講座『仕事ができる人の「報連相」実践コース』(PHP研究所) など。

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