入社後の導入研修は集合研修(あるいはオンライン研修)が基本となります。期待と不安を抱えて入社してきた新入社員のスムーズな定着を図ることがいちばんの目的です。たとえば、PHPゼミナール「新入社員研修」では、下記のような内容で新入社員研修を実施しています。
- 新入社員の導入研修 内容例
- ●組織人としての心得(学生と社会人の違い / 社会人としての心構え / 私の会社の役割他)
- ●ビジネスマナーの基本(言葉遣い、敬語 / 挨拶、お辞儀 / ビジネス電話 / 名刺交換、接遇 / ビジネス文書、メール他)
- ●仕事の基本心得(チームワーク / コミュニケーション / 報連相 / PDCA他)
研修に充てられる時間は限られていますから、あれもこれもと欲張るよりも優先順位をきちんとつけて、計画的に実施することが大切です。
PHPゼミナールでは「愛される社会人になる」ということを研修メッセージとして掲げ、プログラムを開発しています。敬語もマナーも報連相も、職場やお客様に愛され、信頼される仕事の進め方のベースになるものだからです。「愛され、信頼される社会人になるためにはどうすればよいか」を、講師のファシリテーションのもと、異業種の新入社員同士がお互いに考えあい、討議し、納得したうえで、職場へと戻っていただくようにしています。
いずれにせよ、導入研修を通じてどんなメッセージを新入社員に届けたいのかをはっきりさせることが重要です。そのうえで、導入研修では何をどこまで教えるのかを明確にし、手薄な部分は現場実習やOJT、通信教育やeラーニングを活用して、フォローアップすることを検討してください。
また、業務上の知識を伝えるうえでは講義・座学も必要ですが、やはり参加意欲を高める工夫も大切です。教育ゲームやロールプレイングなどの体験学習、ケーススタディ、グループ討議、先輩社員との懇談などを適宜くみいれ、メリハリのある研修を実施したいものです。
なお、新入社員研修を内製化する場合には、一定レベルの講師の力量が求められます。もっとも「話術が巧みでないと…」などと、過度に気にする必要はありません。ビデオ教材やワークシートを活用することもできますし、事前にインストラクションの基礎を外部セミナーで学ぶこともできます。PHP研究所でもさまざまなセミナーや研修ツールを用意していますので、ぜひご活用ください。