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中堅社員に伝えたい!上手に「お願い」する5つの鉄則

2017年8月28日更新

中堅社員に伝えたい!上手に「お願い」する5つの鉄則

中堅社員になると、まわりを巻き込んで仕事をする機会が出てきます。そこで、何かをお願いする場合、対人関係がグンとよくなるポイントを5つにまとめてみました。中堅社員へのアドバイスとして参考にしていただければと思います。

表情に注意する

中堅社員になる30歳前後は、ちょうど表情の変化が出にくくなる頃でもあります。もっと年齢があがると、本人がそういう気が全くなくても「恐い」と思われるようになります。私は、プレゼンテーションの研修であらゆる階層の方の表情を観察してコメントをしていますので、間違いありません。聴衆はプレゼンの中身以前に、必ず話し手の顔を見ます。自信があるな、とか、優しそうな人という評価を、表情から下します。
お願いごとをするときも同じです。恐い顔で、あるいは無表情で「お願いしたいことがある」と言ってもダメなのです。鏡で練習するくらいで臨みましょう。

声のトーンに気をつける

表情とあわせて注意したいのは、声です。先述の表情や声のトーンといった、いわゆる言葉によらない「ノンバーバル」に気を使いましょう。あなたも、命令されているような口調で「頼む!」といわれても、気分よくならないでしょう。頼みごとをするなら、それにふさわしい声のトーンで話す必要があります。卑屈になれとまでは言いませんが、高圧的になってはいけません。特に、後輩、立場の下の人には、声のトーンに気をつけて丁寧にお願いすることを心がけてください。

事実→意見→お願い の順で話す

次は何から話すか、です。話の順番です。
ありがちなのは、「ビジネスでは結論から話せ」と教えられてきたのを信じて、お願いを真っ先に話してしまうこと。実は、これは反論が出やすくなります。
たとえば、今度のボーナスで車を買い替えないか? といきなり家族に持ち出したらどうでしょうか。根回しなしというのも理由ですが、旅行に行こうと思っていた、子どもの教育費に、住宅ローンの繰り上げ返済に、など、さまざまな反論を聞くことになります。これは「結論を先」にしたためです。これはプライベートの例ですが、ビジネスに置き換えても基本は同じです。
明らかな事実からお願いに入ります。
ビジネスで仮に、商品値上げという局面があったとします。対外的にも社内の営業部門への説得でも同じです。いきなり「値上げしようと思う」では話が進みません。
まずは「事実」を示します。この場合なら、原材料の詳細を示して、具体的にいくら、何パーセント上がっているかを話します。事実そのものなので相手は反論できません。
そのあとに、あなた自身の意見・意向を伝えます、今の場合なら「自分としては商品の品質を保持したいと思っている」というのが意見です。
最後に「お願い」です。試験的に一か月値上げしたいというのなら、品質を保持したいというのが正論なだけに相手も反論しにくいわけです。いきなり「値上げしたい」というよりは、ずっといい話し方です。

質問から入る

事実→意見→お願い という流れの話法は、お願いを相手が受け入れやすい言い方です。しかし、相手に会うなり、すぐにこのお願いをすると唐突ですし、対人関係を良好に保つためには少しウォームアップをするのは鉄則です。そこで、とにかくまず質問から入ることを心がけましょう。
何を質問するのかは、決めなくてかまいません。質問すれば相手が考えて答えますから。それがウォームアップになります。
忙しいのなら、そのあとに「ところで」と先の話法でお願いしたらよいのです。ビジネスであればそれは、提案です。

フォローしておく

お願いしたことが実行されたら、そのままではいけません。まずは、はっきりと言葉でお礼、感謝を示します。「ありがとう」は不可欠です。
相手と、お願いの内容にもりますが、軽く奢るくらいは許されるでしょう。もちろんTPOをわきまえるのは言うまでもありません。
いずれにしても、感謝のことばは忘れないことです。ビジネスは継続的な関係なのですから。

中堅社員になると、周りにお願いして仕事を進めていく機会が増えてきます。あなたの会社の中堅社員は、周りにうまく「お願い」ができているでしょうか。

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松本幸夫(まつもと・ゆきお)
人材育成コンサルタント。1958年、東京生まれ。「最短でできる人をつくるプロ」として、最前線を走り続けている。マスコミや流通、通信、製薬、保険、電気、金融、食品といった業界で指導を行い、営業をはじめとするあらゆる職種のプロを育成することに定評がある。年間220回の研修、講演活動を行い、そのリピート率は92%を超える。NHKなどのテレビ出演も精力的にこなす。主な著書に『とにかく短時間で仕事をする!コツ』(スバル舎)、『仕事が10倍速くなるすごい!法』『人を動かす質問力&聞く力』(三笠書房)、『アガリ症を7日間で克服する本』(PHP文庫)などベストセラー多数。「呼吸法で人生が変わる」がモットー。

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