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若手社員のモチベーションを高める目標設定とは?

2017年10月30日更新

若手社員のモチベーションを高める目標設定とは?

若手社員のモチベーションを高めるためには、本人自らが目標を設定することが欠かせません。そして、上司は目標達成に向けて主体的行動を引き出し、サポートをしていく役割を担います。

定量的・定性的で明確な目標づくり

目標はできるだけ明確に具体的に描くことが達成のポイントとなります。それは目標が明確であればあるほど方法が見えてくるからです。
数値化することによる具体性(定量的)、達成した状況をありありと描く(定性的)はもちろん、若手社員にとっては、できるだけ目標を細分化し小さなステップの積み重ねによる目標達成の道筋を描くことが重要です。

私が講師を務めているPHP公開セミナー「若手社員研修」でも、目標設定をすることがよくあります。そして「その目標は最後にはどのくらい達成できると思いますか」と尋ねます。すると、受講生のほとんどが60%から80%くらいと答えます。たまに90%の方がいて、100%と答える方は残念ながらほとんどいません。まだ取り掛かっていない目標にもかかわらず、策定段階で100%できると思っていない目標は、実際の場面において達成できる可能性はほとんどないといっても過言ではないでしょう。

なぜ100%達成できると言い切れないのか、それは設定した目標が高すぎるという理由ばかりではなく、動機づけができていないことにも理由があります。心のどこかで、そもそも目標達成は無理だと思っている、自分が本当に心の底からこの目標を達成したいと思っておらず、形だけの目標にとどまっているからです。それではモチベーションは上がりません。モチベーションが上がらなければ、成果も思うように出ないでしょう。

目標に対するストレッチ幅の把握と動機づけ

そこで目標設定の場面において、上司の方々は目標の高さが本人にとってどのくらいのストレッチとなっているのかということを把握し、あわせて目標に対する動機づけに力を注ぐことも重要です。

動機づけの3つのポイント

(1)会社の目標から部門の目標、個人の目標へと目標の連鎖について理解を深める。

(2)目標の意義や価値を深めることで、「やるべき」という意志を高める。この「やるべき」は義務ではなく、内発的動機によるものです。

(3)上記について、上司が説明をし、本人の意見を聴く。ただ単に上司の説明に終えるのではなく対話をすることで、目標の理解から納得へと導くことが可能になります。対話が理解を深めていくのです。

適切なフィードバックとサポート

目標を設定した後は、若手社員の様子に合わせて適切なフィードバックとフォローがモチベーションの持続に繋がる要素となります。取り組み課題において、現状の確認と必要なアドバイスやサポート、加えて承認や励まし、適切な評価がこれにあたります。
目標のストレッチ度合が高いほど壁にぶつかる、あるいはストレスを感じる若手社員も少なくありません。そのような時に一人で立ち向うのではなく、物理的、精神的サポートがあればモチベーションを維持しながら再び目標に打ち込むこともできるでしょう。
こうしたサポートはタイミングを逃さないことが重要であり、上司は若手社員の様子を把握する、把握できる関係を築いておく、つまり若手社員が相談しやすい関係づくりをしておくことが大切です。なぜなら、「上司や先輩が忙しそうで相談しづらい」という若手社員側からの課題がしばしば問題になっているからです。

本来、目標は追いかけるものであり、追いかけられるものではありません。
その目標が自分にとって楽しい、面白い、やってみようと思えなくなり、負担が大きくなった瞬間から追いかけられる目標へと変わっていきます。
「若手社員研修」では、目標をより具体的に表現すること、そして取り組み課題が達成できた時の果たす役割や周囲に与える影響、つまり目標の意義や価値を考える時間をとることで目標をより自分事にするようにします。
楽しい、やってみたいと思える目標づくりとそれを支えるサポートが、若手社員をモチベーション高く目標に向かわせるためのポイントです。

公開セミナー「若手社員研修」はこちら

倉田きたみ
IT企業 社内研修部門にて、教育の企画・実施・運営を担当。1994年、コンサルタントとして独立。大学講師、PHPゼミナール等の講師として活動。2000年、株式会社ヒューマンエイジ研究所を設立。現在は、『個人と組織の成長』、『関係性向上による組織活動の効果を高める』をテーマに企業、各種団体、学校等に人材開発、組織開発に向けた研修、コーチング、コンサルティングを行っている。研修とパーソナル、チームのコーチングを組み合わせ、個人、チームのさらなる気づきと行動化のためのアプローチも展開している。

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