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残業削減に取り組むほんとうの目的とは?

2017年6月 1日更新

残業削減に取り組むほんとうの目的とは?

業種・業態を問わず、多くの職場で残業削減に取り組む姿がみられます。そこで、何のために残業ゼロをめざすのか、若手社員には本当の目的を教えておく必要があります。

残業しなければ競争に勝てないという時代ではない

職場を見渡してみてください。以下のようなことが起こってはいないでしょうか。

・残業するのが当たり前で、メンバー全員が毎日遅くまで残っている
・上司がなかなか帰ろうとしない。部下もそのため帰ろうとしない
・ダラダラとメリハリのないまま、仕事を続けている......etc

かつては成果が時間に比例する、いわゆる定型業務が主流でした。つまり、仕事量をこなすことが重要であり、その結果として「残業しなければ競争に勝てない」という時代もあったわけです。
しかし、今や、情報やアイデアがカギを握る創造的業務にシフトし、スピードと質の時代になりました。そこで求められるのはクリエイティブな能力の発揮であり、そのために脳の状態や体調を整えることがとても重要になりました。つまり、残業によって心身ともに弱らせることが、むしろ弱点になりかねない時代となったのです。

残業は能力向上の機会を奪う

また、残業による真の弊害は、能力向上の機会を奪っていることであると考えられます。なぜなら、残業が当たり前になると、定時で仕事が終わらない原因がどこにあるのかわからなくなるからです。

・仕事の絶対量が多いからなのか......
・作業のやり方に問題があるからなのか......
・仕事に対するモチベーションが下がっているからなのか......

「終わらなければ残業すればよい」という考え方では、原因を分析することすらしなくなり、何も改善されないまま非効率な働き方を続けてしまうことになります。結果として、能力向上の機会が奪われてしまうのです。非効率な働き方のままでは国際競争に到底勝てませんし、誰も幸せにはなれません。

最近は、社会的に女性の活躍が特に重要になってきています。たとえば18時に退社できる会社であれば、子どもを保育園に迎えに行くことも可能です。しかし、残業が常態となっている会社であれば、それすら不可能となります。残業が理由で、優秀な女性社員を失うことにもつながりかねないのです。

残業ゼロは労働生産性の向上とセットで考える

ところで、残業ゼロをめざすときに、忘れてはならないことがあります。
第一に、残業ゼロを実現したときに得られる「自由な時間をどう使うか」ということです。残業ゼロは、あくまでも手段であって目的ではありません。何のために残業ゼロをめざすのでしょうか?
自分の自由になる時間をもつことが、心の豊かさや健康につながり、ひいては仕事の豊かさ(発想の豊かさなど)につながります。
また、年金問題に代表されるように、保障されていると、思っていたものがことごとく崩れてきています。かつて日本企業の伝統であった終身雇用や年功序列も崩壊し、自分の身は自分で守る、つまり自助努力のための勉強が必要な時代になったのです。今、自分の能力を高め、成長していくための時間の確保はきわめて重要です。心や身体、仕事の豊かさのため、あるいは自己成長のためなど例をあげましたが、あなたの目的は何でしょうか?
第二に、残業ゼロをめざすということは、「今まで以上に業績を伸ばすこととセットでなければ成立しない」ということです。同じ労働生産性のまま短時間労働をすれば、単純に業績が落ち、結果として給与が減ってしまうおそれさえあります。つまり、「残業をゼロにする=今まで以上に業績を伸ばすことに本気でコミットする」ということが不可欠になるのです。
仕事の生産性をあげ、なおかつ今まで以上に業績を伸ばすというのは大変なことですが、その報酬は前述のとおり非常に大きいものです。挑戦しがいのあるプロジェクトではありませんか?

出典:通信ゼミナール『タイムマネジメントの基本と実践コース』

通信教育「タイムマネジメントの基本と実践コース」

タイムマネジメントの基本と実践コース

「Time is Money(時は金なり)」という言葉があります。確かに、 時間はお金と同様に貴重なものです。しかし、時間とお金との間 には、決定的なちがいがあります。それは『お金は失ってもまた 稼ぐことができるが、時間は失ったら二度と取り戻せない』という ことです。 本コースでは、仕事の生産性を高めるタイムマネジメン トの考え方とノウハウを実践的に紹介しています。

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【監修者紹介】
本田賢広(ほんだ・たかひろ)
株式会社セブンフォールド・ブリス 代表取締役
1970年、福岡県生まれ。東京大学工学部精密機械工学科卒業。20代後半まで対人恐怖症であったが、借金をして約2,000万円を自己投資をして、営業活動の中で克服する。プルデンシャル生命、ハートフォード生命で個人保険部門で全国2位を獲得する。素晴らしい人々との出会いを経て、「すべての人に価値と使命がある」と確信し、それを伝えるためにプロの講師・コーチとして独立する。銀座コーチングスクール新宿校代表。他に、グロービス経営大学院卒MBA、日本プレゼンテーション協会認定プロ講師など。

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