プレゼンテーション・スキル 基礎のキソ~若手社員に教えたい!
2020年10月 1日更新
若手社員に身に付けてほしいスキルはいろいろありますが、ビジネスのあらゆる場面で活かせるプレゼンテーション・スキルは、優先して習得してもらいたいものです。
ビジネスのあらゆる場面で役立つプレゼンテーション・スキル
プレゼンテーションは大勢の人の前で話すことばかりではありません。1対1を含めて少人数で話す場合も指します。お客様への説明会はもちろん、社内会議、朝礼、お客様との商談、電話応対、上司への報告・相談等でも、プレゼンテーション・スキルが問われます。
プレゼンテーション能力を高めると、仕事の効率や顧客満足度もおのずと向上していくでしょう。
プレゼンテーションの目的と成功のコツ
プレゼンテーションの目的は次の3点です。
(1)よく理解してもらう
(2)信頼してもらう。好感を持ってもらう
(3)こちらの望む行動につなげる
成功するコツは大きくは次の2点です。
1)よく伝わる話し方をする
2)目的に合致した内容を準備する
プレゼンテーション・スキル=上手な話し方ととらえられがちですが、ビジネスで結果を出すためには、内容準備も大切な要素です。
プレゼンテーションの「基本スキル」と「ステップアップ・スキル」
プレゼンテーション能力を向上させるために必要なスキルについて、「基本スキル」と、さらに評価と成果を高める「ステップアップ・スキル」に分けてご紹介します。
基本スキル
- 聴衆の理解度に応じて話す
- 聴衆が求めていることを理解して話す
- 第一印象で好感を得る
- 最初に可能な限り、テーマ、主な内容項目、聴衆のメリット、時間配分やすすめ方を話す
- 視覚補助具(スライド、配布資料、商品サンプルなど)を整える
- データ、事実などエビデンスを示す
- 適度な間を取りながら話す
- 最後に丁寧にお礼を述べる
ステップアップ・スキル
- 全体をまんべんなく見ながら話す(自信を感じさせる)。ただし目線は動かしすぎない
- えー、あのー、などの言葉癖をなくす
- 質問しやすい雰囲気をつくる。質問例を提示するのもよい
- ジェスチャーをつかう
- 抑揚をつける。強調したいところはくりかえす、ゆっくり大き目な声で話す、前後に間を取るなど
- 締めくくりをきちんと。サマリーや伝えたいこと、お願いなどは再度話す
基本スキルを実施するだけでもプレゼンテーション能力は十分向上します。できたら、ステプアップ・スキルも習得していきましょう。
プレゼンテーション研修は日常の仕事能力向上につながる
プレゼンテーションを実施すると、第一印象を良くするためのマナーの大切さを感じ、データーや事実を準備するうちに仕事内容への理解が深まります。また、相手の立場に立つ心構えの醸成にも役立ちます。
プレゼンテーション研修を受講した人は、異口同音に「伝えることの難しさと楽しさを感じた」と話します。人の立場や感覚の違いを心から理解し、きちんと伝えようとする姿勢は、仕事に活きるはずです。
阿部紀子(あべ・のりこ)
社員研修のハートリンク 代表。人材開発コンサルタント。
銀行、コンサルタント会社にて、営業企画、秘書業務、雑誌・書籍編集等を経験し独立。企業や各種団体の新入社員から管理者までの従業員研修や企業内マニュアル作成に携わる。指導実績企業は全国で約350社。1件1件カスタマイズして課題解決をしながら研修をするのが特徴。