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成功する1on1のために部下がやっておくべき「これだけのこと」~部下向け準備シート例

2022年5月24日更新

成功する1on1のために部下がやっておくべき「これだけのこと」~部下向け準備シート例

上司-部下間の対話の量と質を上げて、双方の成長を促進することを目的に1on1ミーティングを制度化する企業が増えています。本稿では、1on1ミーティングの精度をあげるためのポイントについて考察したいと思います。

1on1ブームの到来~7割近くの企業が実施

大手IT企業での取り組みが紹介されたことがきっかけとなって、1on1ミーティング(以下、1on1)を導入する企業が増えてきました。ある調査(※1)で、1on1の導入について尋ねたところ、従業員規模3,000名以上の企業では75.7%、700~2,999名企業では69.9%、100~699名企業では57.7%が導入済みという結果となりました。全体でみれば、実に7割近くの企業が何らかの形で1on1を実施しているのです。2000年代初頭にコーチングブームが起きたように、今まさに1on1ブームが到来したと言えるでしょう。

PHPゼミナールでは1on1を、「部下の行動の振り返りを、上司と部下がペアで行い、お互いの成長につなげる人材育成の方法」と定義づけています。この定義が示しているように、上司-部下双方の成長を実現するのが1on1の目的であり、企業が導入する理由もここにあります。

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1on1がうまくいかない原因

ところが、1on1を導入したものの、期待通りの成果が上がっているケースは意外と少ないのが現実です。導入の趣旨が理解されないまま中途半端な運用にとどまり、制度が形骸化しているという声は、企業の人事担当者、現場の管理職、双方からしばしば聞こえてきます。

大きな期待を寄せて導入したにも関わらず、1on1が企業の現場で機能しないのはなぜでしょうか。立教大学経営学部教授・中原淳氏とPHP研究所が共同で進める「1on1研究プロジェクト」では、部下側にその原因があると分析しています。つまり、1on1を受ける側の部下が制度の意義を充分に理解していないので、面談の質が上がらないというのが我々の見立てです。

1on1の制度導入にあたり、それを現場で運用する管理監督者に対して、説明会や研修の機会を提供する企業はたくさんあります。しかし、同じような機会を部下側に提供する企業の数は格段に少ないです。
そのため部下は、「忙しいのになぜ面談なのか」「特に話すこともない」といった気持ちを抱えたまま面談に臨むので、上司との対話が実りあるものにならないのです。

部下がやっておくべき準備

したがって、1on1を成功させるためには、制度の意義を部下側に懇切丁寧に説明し、腹落としさせる必要があります。この制度は、会社のため、上司のためだけではなく、自分の成長のためにあるのだと「自分ごと化」ができれば、面談に向かう姿勢はおのずと変わるでしょう。

そのうえで、部下には事前の準備をしてもらう必要があります。前回の面談から今までを振り返り、仕事上どのようなことがあったか、今何が課題となっているかを書き出してもらうのです。この事前準備があれば、面談の精度も上がりますし、部下自身の頭の中が整理され成長が促進するでしょう。

準備シートのフォーマット例を紹介していますので、ご参照ください。

部下用1on1準備シート例(PDF)

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1on1は運用ルールをシンプルに~「あれも、これも」が失敗を招く

もう一つ大切なことは、1on1を運用する現場の負担感を軽減してあげることです。制度の効果を上げようと思うあまり、上司-部下双方に実践するべき課題をあれもこれもと課したり、がちがちのルールを設定しがちです。そうなればなるほど、現場の「やらされ感」が高まり、意図とは逆の方向に陥ってしまいます。

1on1を導入している、ある企業の人事担当者は「なるべく人事制度っぽく感じさせないよう、運用ルールをシンプルにしている」と語っていました。この企業のように、運用ルールや取り組み課題を複雑にしないで負担感を感じさせないことは、制度が継続運用されるうえで重要なポイントです。

これから1on1を導入する企業、あるいは現行の1on1の枠組みを見直したいという企業の人事担当の方には、「面談前に過去2週間を振り返る、これだけやっておいてほしい」という類のメッセージを社内に発信できるような、シンプルな制度を設計することをお奨めいたします。

※1 出典:「1on1ミーティング導入の実態調査」(リクルートマネジメントソリューションズが、2022年1月に全国の企業の人事担当者936 名に対して実施した調査)

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的場正晃(まとば・まさあき)
PHP研究所人材開発企画部部長
1990年、慶應義塾大学商学部卒業。同年PHP研究所入社、研修局に配属。以後、一貫して研修事業に携わり、普及、企画、プログラム開発、講師活動に従事。2003年神戸大学大学院経営学研究科でミッション経営の研究を行ないMBA取得。中小企業診断士。

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