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社員のレジリエンスをどう高めるか? 具体的な方法と組織としての取り組み方を解説

2025年1月 6日更新

社員のレジリエンスをどう高めるか? 具体的な方法と組織としての取り組み方を解説

リーダーに求められる資質として、レジリエンスの高さを上げる経営者が少なくありません。レジリエンスとは何なのか、今なぜ、必要なのか、そしてどのようにして高めていけばいいのか、本稿ではそれぞれのポイントを考察いたします。

INDEX

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レジリエンスとは

レジリエンスとは、困難や逆境に直面した際に、うまく適応し回復する能力を指します。レジリエンスの定義は「回復力」「復元力」「弾力性」などと表現され、もともとは物理学で物体の弾性を示す用語でした。現在では心理学や経営学など様々な分野で用いられ、特にビジネスシーンでその重要性が高まっています。レジリエンスの本質は、単に外圧に抵抗する力ではなく、内なる弾力性によって外圧を跳ね返すような内から外への強さを指します。つまり、「しなやかな強さ」と言えるでしょう。

レジリエンスが高い人、低い人の特徴

レジリエンスが高い人には、以下のような特徴があります。

  • 自己肯定感が高い
  • 危機的状況下で迅速に判断し効果的に対応する
  • チャレンジ精神がある
  • 使命感を持って行動する

一方、レジリエンスが低い人は、自己肯定感が低く、不安や緊張、落ち込みが強くなる傾向があります。重要なのは、レジリエンスは特別な能力ではなく、誰もが持っているものであり、高めることが可能だということです。

今なぜ、レジリエンスなのか? 注目される5つの理由

現代社会においてレジリエンスが注目されている理由は、いくつかあります。

1.不確実性の高まり

現代のビジネス環境は、VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)と呼ばれる状況にあります。このような予測困難な環境下では、変化に柔軟に対応し、困難から素早く立ち直る能力が不可欠となっています。

2.グローバル化と競争の激化

世界経済フォーラム(ダボス会議)で2013年にレジリエンスが主要テーマとして取り上げられたことが、注目のきっかけとなりました。特に日本は、経済的競争力は高いものの、レジリエンスが低いことが指摘され、その重要性が認識されるようになりました。

3.ストレス社会への対応

現代社会では、個人や組織が様々なストレスにさらされています。レジリエンスは、このようなストレスに対処し、社員のメンタルヘルスを維持するための重要な能力として注目されています。

4.組織の持続的成長

企業や組織にとって、レジリエンスは持続的な成長と発展のために欠かせない要素となっています。予期せぬリスクや変化に対応し、迅速に回復する力は、組織の生存と成功に直結します。

5.個人の成長と成功

個人レベルでも、レジリエンスは重要な能力として認識されています。困難を乗り越え、失敗から学び、継続的に成長する力は、キャリアの成功や人生の充実に大きく寄与します。

社員のレジリエンスの高め方

レジリエンスを高めるためには、いくつかの具体的な方法があります。
まず、セルフコントロール力を強化することが重要です。自己の思考や感情、行動に注意を払い、自分の反応パターンを客観的に認識することで、ストレスや困難な状況に対してより効果的に対応できるようになります。日報を書くことや、メンタリングやコーチングを受けることも、自己理解を深める助けになります。

楽観性の育成、強みの把握、成功体験

次に、現実的な楽観性を育成することが大切です。ネガティブな出来事を一時的なものと捉え、失敗から学ぶ姿勢を持つことで、次の挑戦に向かう意欲が高まります。また、小さな成功体験を積み重ねることで、自信を育むことができます。精神的柔軟性を向上させることも、レジリエンスを高めるための鍵です。新しい経験や挑戦を積極的に受け入れ、多様な視点から物事を見る習慣をつけることで、変化に対する適応力が向上します。マインドフルネス瞑想などのストレス対処法を学ぶことも効果的です。

さらに、自分の強みを把握し、それを活用することが重要です。自分の長所や得意分野を明確にし、それを活かせる場面や機会を意識的に作ることで、自己肯定感が高まります。成功体験を振り返ることも、自信を育む手助けとなります。

人とのつながりや日常的な実践も

人とのつながりを深めることも、レジリエンスを高める上で欠かせません。信頼できる人間関係を構築し、困ったときに助けを求められる環境を整えることで、支え合うことができます。他者の支援を受け入れる姿勢を持つことも、重要な要素です。

最後に、日常的な実践が必要です。規則正しい生活リズムを維持し、適度な運動や健康的な食事を心がけることで、心身の健康を保つことができます。十分な睡眠をとることも、心身のリフレッシュに役立ちます。これらの方法を日々の生活に取り入れることで、徐々にレジリエンスを高めていくことができるでしょう。継続的に実践し、自分に合った方法を見つけることが、レジリエンスの向上につながるのです。

なお、レジリエンス研修の目的や内容については下記もご覧ください。

参考:レジリエンス研修の目的、内容、具体的なプログラムを解説│PHP人材開発

レジリエンスの高い職場風土づくり

心理的安全性の高い職場づくり

組織全体のレジリエンスを高めるためには、心理的安全性の高い職場環境を整備することが不可欠です。心理的安全性とは、従業員が安心して自分の意見や考えを述べることができ、失敗を恐れずに挑戦できる環境を指します。心理的安全性の高い職場では、従業員はストレスやプレッシャーを過度に感じることなく、創造性を発揮し、積極的に業務に取り組むことができます。

心理的安全性を高めるためには、まず、上司や同僚がお互いを尊重し、信頼関係を築くことが重要です。従業員の意見に耳を傾け、建設的なフィードバックを行うことで、従業員は安心して発言することができます。また、失敗を責めるのではなく、失敗から学び、改善策を見つけることを重視することも重要です。失敗を恐れることなく、積極的に挑戦できる環境を整備することで、従業員の成長を促し、組織全体のレジリエンスを高めることができます。

そのためにはエンゲージメントサーベイを活用し、組織の現状を把握するとよいでしょう。人事部門としては、チームのコミュニケーションを活性化し、メンバー間の相互理解を深めるための施策を導入することは、レジリエンスを高めるうえでとても有益です。チームの結束力を高め、より心理的安全性の高い職場環境を構築できれば、離職率を低下させる効果も期待できます。

チームでサポートし合う職場づくり

組織全体のレジリエンスを高めるためには、チームメンバーがお互いをサポートし、困難を共に乗り越える職場風土をつくることも重要です。チームでのサポート体制が整っていると、個人が抱えるストレスやプレッシャーを軽減し、より安心して業務に取り組むことができます。チームメンバーがお互いの強みを活かし、弱みを補い合うことで、より高いパフォーマンスを発揮することも可能です。

チームでのサポート体制を構築するためには、まず、チームメンバー間のコミュニケーションを円滑にすることが重要です。定期的なミーティングや1on1などを実施し、お互いの進捗状況や課題を共有することで、チーム全体で問題を解決することができます。困っているメンバーがいれば、積極的に声をかけ、助け合うことで、チーム全体の結束力を高めることができますし、目標を共有し、達成に向けて協力することで、メンバー間の信頼関係を深めることができます。

レジリエンスを高めて変化に強い人材、組織をつくる

変化の激しい現代は、これまで以上にレジリエンスを身につけることが、個人にも、組織・企業にも求められています。社員のレジリエンスを高めることは、組織・企業の発展と、そこで働く従業員の幸せを実現するために欠かせない要素です。

PHP研究所では、レジリエンスをテーマとした講師派遣、研修コンサルや、自己啓発教材をご用意していますので、ぜひ活用をご検討ください。

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的場正晃(まとば・まさあき)

PHP研究所 経営共創事業本部 本部長。1990年、慶應義塾大学商学部卒業。同年PHP研究所入社、研修局に配属。以後、一貫して研修事業に携わり、普及、企画、プログラム開発、講師活動に従事。2003年神戸大学大学院経営学研究科でミッション経営の研究を行ないMBA取得。中小企業診断士。

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