中原淳監修「1on1」研修用eラーニング・DVD教材・セミナーのご紹介
2021年12月 9日更新
「1on1」は、部下の行動の振り返りを、上司と部下がペアで行い、お互いの成長につなげる人材育成の手法です。PHP研究所では、中原淳氏(立教大学 経営学部 教授)監修のもと、eラーニング(オンライン教材)と企業研修プログラム(講師派遣セミナー)、社員研修動画(DVD)をご提供しています。「1on1」を社内制度として定着させる一助として、ぜひご活用ください。
INDEX
PHPカンファレンス「1on1の失敗学 2021」レポート
2021年10月19日に開催されたPHPカンファレンス「1on1の失敗学 2021」から、中原淳氏(立教大学経営学部教授)の基調講演と、川端絵美氏(日本ユニシス株式会社 人事部組織開発室室長)による事例発表をまとめた資料(PDF)を無料でダウンロードしていただけます。
「1on1」の定義、注目される理由
「1on1」にはさまざまな定義がありますが、PHP研究所では「部下の行動の振り返りを、上司と部下がペアで行い、お互いの成長につなげる人材育成の手法」と定義づけています。この定義が示すように、「1on1」の目的は部下の成長支援であり、そのための手段として面談を繰り返していくのです。
「1on1」は、隔週から月1回程度、上司と部下のミーティングとして行われます。ドラッカーが生み出し多くの企業で導入されているMBO(目標管理制度)では、従来、6カ月に1回程度の面談が実施されていましたが、日々忙しく活動する上司は複数の部下の「目標」を常に覚えていることはなく、部下のほうでも日々の業務の中で自ら設定した目標を意識しなくなっているという実態がありました。上司も部下も目標を忘れてしまい、意識もされず、形骸化してしまう――「1on1」は、そうした状況を改善する画期的な制度ともいえるでしょう。
なぜ定着しない? 失敗事例から考える「1on1」
多くの企業で導入が進む「1on1」ですが、期待通りの成果が上がっていないケースも多いようです。なぜ「1on1」が失敗するのか、その要因について、中原淳氏(立教大学経営学部教授)は以下の3つを指摘しています。
(1)部下(メンバー・受ける側)が目的を理解していない
(2)面談の事前と事後のプロセスを軽視している
(3)リモートに対応した準備ができていない
【参照】PHP人材開発「こんなにある!「1on1」の失敗事例。その原因とは?」
部下(メンバー・受ける側)への教育が必要
「1on1」を導入する際、上司に向けて、その制度や進め方などの説明をするだけになっているのであれば、注意が必要です。「1on1」は、上司とメンバーの共同作業です。十分な効果を上げるには、上司とメンバー双方への教育が欠かせません。メンバーが、「1on1」の目的や意義を理解し、十分に準備をして臨むことではじめて効果が得られ、制度として定着させることができるのです。
上司に事前・事後のプロセスを理解させる
「1on1」を成功させるためには、実施する上司に、面談だけを重視するのではなく、「事前準備」「事後フォロー」も含めてセットで取り組むことを意識してもらうことがポイントになります。「1on1」の成否は面談前後の取り組みで決まるといっても過言ではありません。事前研修などの機会に、必ずその点を伝えたいものです。
また、上司のハードルを下げてあげることも重要です。現場で実務を担う上司の方がたに、高度な指導スキルを学ばせたり、それを部下指導に活かしたりすることを求めることは現実的ではないでしょう。「ただ、相手の話を聴ききる、それだけでいい」と伝えましょう。「量質転化」という言葉があるように、一定量を越えると必ず質の変化が起きるものです。それだけでも上司の心理的負担感はかなり軽減します。
リモートワークに対応したオンラインでの「1on1」
リモートワークが浸透するなか、オンラインで「1on1」を実施する機会が増えています。オンラインでの「1on1」を導入する前に、上司、部下(メンバー)の双方に、自宅やサテライトオフィスで試験的に実施してもらい、ネット環境を確認しておくことが欠かせません。
【参照】PHP人材開発「1on1をオンラインで成功させるポイントとは?」
eラーニング(上司向け・部下向け)
「1on1」をオンラインで学ぶeラーニングコースです。PCはもちろん、スマホ、タブレットでの受講が可能なので、隙間・細切れ時間を使って「1on1」の基本や実践的な方法論を身に付けることができます。上司・部下の双方に「1on1」の目的や意義を理解してもらい、十分に準備をして臨んでもらうことで、より効果が高まり、制度として定着させることができます。
特徴
1)わかりやすいチャートを用いた中原淳氏の解説動画で、短時間で学習ができます。
2)PCはもちろん、スマホ、タブレットでの学習が可能なので、いつでもどこでも効率的に学べます。
3)ケースドラマの視聴により、具体的に学ぶことができます。
4)受講者をWeb上でフォローする学習管理機能(LMS)付き。
上司向けeラーニング『上司と部下がペアで進める「1on1」』
「1on1」がうまくいかない理由や本来のあるべき姿、成功のポイントを中原氏の解説動画とドラマで学ぶ上司向けのコースです。「1on1」に関する知識やテクニックはもちろん、人を育てる基礎理論や「人を育てる人」になるために大切にしたい考え方もわかりやすく解説しています。
コース概要
[受講料]6,600円(税込)
[受講対象]マネジャー(リーダー候補者~部長クラス)
[標準学習時間]6時間
[サービス期間]2カ月
[監修]中原淳(立教大学 経営学部 教授)
部下向けeラーニング『経験を成長につなげる「1on1」』
「1on1」は会社や上司だけではなく、部下の積極的な関与がなければ成立しません。
本コースは「1on1」を受ける側の部下に必要な考え方やノウハウを、中原氏の解説動画とドラマを通して学習するものです。
「一生懸命やっているけど成果が出ない」「自分が成長できているのかわからない」
このような課題を持つ部下におすすめのコースです。
コース概要
[受講料]4,400円(税込)
[受講対象]一般社員(メンバークラス)
[標準学習時間]6時間
[サービス期間]2カ月
[監修]中原淳(立教大学 経営学部 教授)
「1on1」を学ぶ研修動画(DVD)・動画データ利用
「1on1」の実施と制度化に役立つ研修動画(DVD)を提供しています。実施する上司向け、受ける側の部下(メンバー)向けの事前研修にお役立ていただけます。
同じケースドラマを上司側と部下側から解説しているため、セットでご活用いただくことで教育効果が高まります。
上司向けDVD『上司と部下がペアで進める1on1』
「1on1」の失敗事例の分析とケースドラマ、中原淳氏の解説で、部下の振り返りを成長につなげるプロセスを学ぶ上司向け教材です。面談前後の取り組みを含めた3つのステップについて、わかりやすく解説しています。また、ケーススタディではオンラインでの実施する際のポイントを解説しています。
商品概要
[価格]66,000円(税込)
[構成]DVD1枚(約80分)
[監修]中原淳(立教大学 経営学部 教授)
[収録ケース]1on1を軽く考えている/1on1は誰のために?/情報が足りない部下との1on1/1on1は何のために?/オンラインでの1on1
部下(メンバー)向けDVD『経験を成長につなげる1on1』
部下(メンバー)向けに、「1on1」の意義・目的などの基本的な知識から具体的な進め方までをていねいに解説しています。仕事でうまくいかない経験をした2人が主人公になったドラマから、「振り返る力」を高め成果を出すプロセスを学びます。
商品概要
[価格]66,000円(税込)
[構成]DVD1枚(約52分)・活用の手引き
[監修]中原淳(立教大学 経営学部 教授)
[収録内容]自分で経験を振り返る/1on1で経験を振り返る/1on1の典型例
研修動画をデータで提供
研修動画データと学習シートなどの資料をセットにした「eラーニング講座作成支援パック」をご紹介しています。貴社のオンライン教育にぜひご活用ください。
研修・セミナー(公開コース・講師派遣インハウス)
中原淳氏とPHP研究所が共同開発した、公開セミナー、講師派遣型(インハウス)研修プログラムをご紹介します。
公開セミナー「1on1研修 経験を成長につなげる、上司と部下の『共同作業』」
部下の成長を支援する「1on1」のポイントを学ぶ管理監督者向け公開セミナーです。「1on1」の必要性を腹落ちさせるとともに、人を育てる人としての考え方、面談スキル、3ステップの回し方を、演習を通じて実践的に学びます。
実施概要
■形態:公開セミナー(オンライン開催または東京・京都会場開催)
■対象:人事教育ご担当者、管理監督者の方々
■受講料(税込):49,500円
講師派遣セミナー 上司向け「1on1入門研修」
管理・監督者を対象に、なぜ人材育成が必要なのか、なかでも、なぜとりわけ「1on1」が重要なのかについて、職場環境の変化・人間観などの背景から学習し、スキルを実践的に修得していただきます。また、「1on1」を通して、上司として人間力を高めて成長する必要があることを理解し、今後の取り組みにつなげていきます。
実施概要
■形態:集合研修(1日間) ※オンライン対応可
■対象:管理監督者の方がた
■会場:貴社ご指定会場
■費用(税込):プログラムや受講人数により変動いたします。詳しくはお問い合わせください
■講師:PHPゼミナール専任講師
講師派遣セミナー メンバー(部下)向け「経験を成長につなげる 1on1研修」
「1on1」が機能しない原因の一つが、メンバー(部下)側にその意義や実施方法が正しくインストールされていないことです。本研修では、「1on1」を受ける側のメンバー(部下)に、その意義や目的、主体的に取り組むことによって自身の成長につなげるための考え方やスキルを学んでいただきます。
実施概要
■形態:集合研修(3~4時間) ※オンライン対応可
■対象:メンバー(部下)として1on1を受ける方がた
■会場:貴社ご指定会場
■費用(税込):プログラムや受講人数により変動いたします。詳しくはお問い合わせください
■講師:PHPゼミナール専任講師
中原淳氏プロフィール
中原 淳(なかはら・じゅん)
立教大学 経営学部 教授(人材開発・組織開発)。立教大学大学院リーダーシップ開発コース主査、立教大学経営学部ビジネスリーダーシッププログラム(BLP)主査、立教大学経営学部リーダーシップ研究所副所長などを兼任。博士(人間科学)。
北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授などをへて、2018年より現職。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発・組織開発について研究している。
民間企業の人材育成を研究活動の中心におきつつも、近年は、横浜市教育委員会との共同研究など、公共領域の人材育成についても、活動を広げている。一般社団法人 経営学習研究所 代表理事、特定非営利活動法人 Educe Technologies副代表理事、認定特定非営利活動法人カタリバ 理事。認定特定非営利活動法人フローレンス 理事。
著書は、『職場学習論』『経営学習論』『人材開発研究大全』(以上、東京大学出版会)、『研修開発入門』『研修開発入門「研修転移」の理論と実践』(共著)、『組織開発の探究』(共著)、『女性の視点で見直す人材育成』(共著)(以上、ダイヤモンド社)、『駆け出しマネジャーの成長論』(中央公論新社)、『残業学』(共著、光文社)、『フィードバック入門』『実践! フィードバック』(以上、PHP研究所)など多数。
中原淳氏が語る「1on1」(動画)
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